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振動理論

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

数学常微分方程式の分野において、常微分方程式

に無限個のが存在するとき、その非自明解は振動的(しんどうてき、: oschillating)であると言われ、そうでない場合には非振動的であると言われる。振動的な解が存在するとき、その微分方程式も振動的であると言われる。そのような根の数はまた、関連する境界値問題スペクトルに関する情報ももたらす。

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微分方程式

は、sin(x) (の定数倍)を解とするため、振動的である。

スペクトル理論との関係

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振動理論は、1836年、ジャック・シャルル・フランソワ・スツルム英語版によるスツルム=リウヴィル問題の研究によって開始された。その研究においてスツルムは、スツルム=リウヴィル問題の n 番目の固有関数にはちょうど n − 1 個の根が存在することを示した。1 次元シュレーディンガー方程式に対する、振動的か非振動的かという問題は、その連続スペクトルの底に固有値が集積するかという問題に答えるものであった。

相対振動理論

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1996年、GesztesySimonTeschl によって、あるスツルム=リウヴィル問題の 2 つの固有関数のロンスキー行列式の根の数は、対応する固有値の間の固有値の数を与えるものであることが示された。この結果はのちに、Krüger–Teschl によって、2 つの異なるスツルム=リウヴィル問題の 2 つの固有関数の場合へと一般化された。2 つの解のロンスキー行列式の根の数の研究は、相対振動理論として知られている。

関連項目

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振動理論に関する古典的な結果として、次の記事が挙げられる。

参考文献

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  • Atkinson, F.V. (1964). Discrete and Continuous Boundary Problems, Academic Press.
  • Gesztesy, F.; Simon, B.; Teschl, G. (1996). Zeros of the Wronskian and renormalized oscillation theory, Am. J. Math. 118, 571–594.
  • Kreith, K. (1973). Oscillation Theory, Lecture Notes in Mathematics 324, Springer.
  • Krüger, H; Teschl G. (2009). Relative oscillation theory, weighted zeros of the Wronskian, and the spectral shift function, Commun. Math. Phys. 287, 613–640.
  • Sturm, J.C.F. (1836). Memoire sur les equations diferentielles lineaires du second ordre, J. Math. Pures Appl. 1, 106–186.
  • Swanson, C.A. (1968). Comparison and Oscillation Theory of Linear Differential Equations, Academic Press.
  • Teschl, G. (2012). Ordinary Differential Equations and Dynamical Systems. Providence: American Mathematical Society. ISBN 978-0-8218-8328-0. http://www.mat.univie.ac.at/~gerald/ftp/book-ode/ 
  • Weidmann, J. (1987). Spectral Theory of Ordinary Differential Operators, Lecture Notes in Mathematics 1258, Springer.