実語教

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実語教(じつごきょう)は、平安時代末期から明治初期にかけて普及していた庶民のための教訓を中心とした初等教科書である。

概要[編集]

下学集』(文安元年(1444年)成立)の序文に、『童子教』とともに童蒙学習書の筆頭に挙げられている。『図書寮本類聚名義抄』(康和4年(1103年)までに成立)に載っているので、それ以前に成立したとみられる。長門本「平家物語」巻8、無住の「雑談集」に見えるから鎌倉時代には流布していた。著者は不明であるが、その内容から仏教関係者であると推定され、江戸時代寺子屋習字本兼修身書として用いられた。

教訓の例[編集]

  • 山高きがゆえに貴からず、木有るをもって貴しとす。
山は高いから価値があるのではない。そこに木々があるからこそ価値があるのだ。
  • 人肥えたるがゆえに貴からず、智あるをもって貴しとす。
人は裕福だから偉いのではない。智恵があってこそ偉いのである。
  • 老いたるを敬うは父母のごとし、幼(いとけなき)を愛するは子弟のごとし。
年寄りのことは自分の両親のように敬い、幼い子供は自分の子供や弟妹のように愛しみなさい。

参考文献[編集]

  • 『子どもと声に出して読みたい「実語教」』齋藤孝、致知出版社、2013年3月
  • 『実語教童子教』酒井憲二、三省堂、1999年2月

外部リンク[編集]