夜うぐいすとめくらとかげの話

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夜うぐいすとめくらとかげの話』(よるうぐいすとめくらとかげのはなし、原題:Von der Nachtigall und der Blindschleiche )は、『グリム童話』に収録されていた童話の一編。その内容の過激さから第七版までには削除される。また、この話の展開はフランスの『ソローニュの伝承と慣習』(M・レジェ著)に出てくるものと全く同一で、後述するように夜うぐいすの鳴き声(ドイツのそれは「ゾー ホーホ」)に関する説明はフランス語でなければ意味が通じない。

あらすじ[編集]

昔ある所に、それぞれ目玉を一つしか持たない夜うぐいすと盲(めくら)とかげが仲良く暮らしていた。

ある時、うぐいすは婚礼に招かれるが、自分の目が一つしか無いのが気になり、とかげに一日だけ目を貸してくれと頼む。とかげは承諾し、自分の目をうぐいすに貸す。

うぐいすは両目で物を見られる素晴らしさを知り、翌日になってもとかげに目を返さない。そのため、2匹は仲違いし、以後、盲(めくら)とかげはうぐいすを恨むようになる。しかし、うぐいすにとって空を飛べないとかげは怖くない。

だから夜うぐいすは「高いぞ、高いぞ」と鳴き、盲とかげは巣のある木の下に潜み、うぐいすの卵を襲うことがある。

説明[編集]

夜うぐいすとはサヨナキドリのことである。また、盲とかげとはヒメアシナシトカゲのことである。岩波文庫版では翻訳について「アシナシトカゲ」の方が妥当と思われるが、この種が、「目があるか無いかわからない位小さい」訳に対する話である点、諸外国語で使われている点を合せてこの訳語にしたと書いている。

この話はフランスの話の翻訳であり、サヨナキドリの鳴き声は、フランス語で「高い、高い 低い(si haut, si haut, ! si bas 「シ オー、 シ オー、シ バ」)」と聞こえる。ヒメアシナシトカゲは目が小さく、目が皮膚の色や模様と似ているため一見見分け難く盲目と考えられたと思われる。また、ヒメアシナシトカゲはその名の通り、足の無いトカゲであり、一般のトカゲと違い簡単に木に登ることはできない。


参考文献[編集]