坂東調右衛門

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坂東 調右衛門(ばんどう ちょうえもん、1896年10月6日 - 1982年2月19日)は、歌舞伎俳優。本名は高瀬 大助。仙台市出身。劇団前進座の草創期からのメンバーとして活躍した。

概略[編集]

興行師高瀬吉兵衛の子として生まれ、1903年に仙台の新派興行で初舞台を踏む。その後、しばらくは地方を拠点として活動していた。1917年に東京に出て3代目坂東秀調に入門し、坂東調右衛門を名乗る。とんぼを得意としてさまざまな舞台に出演し、7代目市川中車に指導を受ける。1931年に創立まもない前進座に入団した後、その中心メンバーとして脇を固めたほか、映画にも多く出演した。1971年には前進座功労座員に推される。

息子は演出家の高瀬精一郎、孫は演出家の高瀬一樹、歌舞伎役者の二代目中村扇乃丞[1][2]。著書に『脇役一代』(新日本出版社、1977年)がある。

脚注[編集]

  1. ^ LOG 中村扇乃丞さん”. log-osaka.jp. 2021年9月9日閲覧。
  2. ^ 中村扇乃丞 2 | 歌舞伎俳優名鑑 現在の俳優篇”. 2021年9月9日閲覧。

参考文献[編集]

  • 『脇役一代』の略歴