国内選手権大会 (自転車競技)

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2005年のロードレース全日本選手権優勝者・野寺秀徳が着用している国内選手権者ジャージ

自転車競技における国内選手権大会 (National Cycling Championships) は、各国の国内一の選手を決する大会のことを指す。

概要[編集]

ロードレースの場合、ヨーロッパ諸国の多くでは例年6月下旬頃[1]オーストラリアニュージーランドでは例年1月頃に開催される。主催及び運営は、各国の自転車競技連盟(日本では日本自転車競技連盟)が行う。

ロードレースにおいては、チャンピオンシップ (CN) のカテゴリーとなり、「本場」である欧州では、世界選手権自転車競技大会 (CM) に次いで権威のある大会といわれる。優勝者は、各国の国旗あるいはナショナルカラーをあしらったナショナルチャンピオンジャージ (National champion cycling jersey) が授与され、また、各地で開催されるレースにおいて1年間、そのジャージを着用してレースに出場することができる[2]

現在は概ね、個人ロードレース、個人タイムトライアル (ITT) の2種目について、男子エリート、男子23歳以下 (U-23)、女子のカテゴリーに分かれて競技が行われている。

直近のロードレース優勝者[編集]

※2017年8月9日現在

国名 種別 男子優勝者 女子優勝者
オーストラリアの旗 オーストラリア ロード ミールズ・スコットソン カトリン・ガーホート
ITT ロハン・デニス カトリン・ガーホート
 オーストリア ロード グレゴール・ミュールベルガー マルティナ・リッテル
ITT ゲオルグ・プレイドラー マルティナ・リッテル
 ベルギー ロード オリバー・ナーセン ジュリアン・ドール
ITT イヴ・ランパールト アンソフィン・デュイク
 ベラルーシ ロード ニコライ・シュモフ タツィアナ・シャラコヴァ
ITT スタニスラウ・バズコフ タツィアナ・シャラコヴァ
ブラジルの旗 ブラジル ロード [[]] [[]]
ITT [[]] [[]]
カナダの旗 カナダ ロード マッテオ・ダルキン アリソン・ベヴェリーヅ
ITT スヴェイン・タフト カロール・アンカヌール
 チリ ロード [[]] [[]]
ITT ホセ・ルイス・ロドリゲス アランサ・バレンティナ・ビーラロン
クロアチアの旗 クロアチア ロード ホシプ・ルマク ミア・ラドティツ
ITT マティア・クヴァシナ ミア・ラドティツ
 チェコ ロード ズデネク・シュティバル ニコラ・ノスコヴァ
ITT ヤン・バールタ ニコラ・ノスコヴァ
 デンマーク ロード マッズ・ペデルセン カミーラ・モルブロ
ITT マルティン・タフト・マッゼン セスリー・ウトラップ・ルドウィグ
スペインの旗 スペイン ロード へスス・エラダ シェイラ・グティエレス
ITT ホナタン・カストロビエホ ルールド・オヤルビド
 エストニア ロード ヘルト・ホエアール ケリー・カルム
ITT シルヴァー・マーオマ リージ・リスト
ドイツの旗 ドイツ ロード マルクス・ブルグハート リサ・クレーン
ITT トニー・マルティン トリクシ・ウォラック
ギリシャの旗 ギリシャ ロード [[]] [[]]
ITT [[]] [[]]
フランスの旗 フランス ロード アルノー・デマール シャーロット・ブラヴァルド
ITT ピエール・ラトゥール オードリー・コールドン
香港の旗 香港 ロード [[]] [[]]
ITT [[]] [[]]
アイルランドの旗 アイルランド ロード [[]] [[]]
ITT [[]] [[]]
イタリアの旗 イタリア ロード ファビオ・アル エリザ・ロンゴ・ボルギーニ
ITT ジャンニ・モスコン エリザ・ロンゴ・ボルギーニ
 カザフスタン ロード アートム・ザカロフ タティアナ・ゲネレヴァ
ITT ザンドス・ビズヒジトフ ナタリア・スコヴニーナ
 ラトビア ロード クリス・ニーランヅ リハ・ライザン
ITT アレクセイス・サラモティンス リハ・ライザン
ルクセンブルクの旗 ルクセンブルク ロード ボブ・ユンゲルス クリスティン・マヘルス
ITT ジャン=ピエール・ドラッカー クリスティン・マヘルス
オランダの旗 オランダ ロード ラモン・シンケルダム チャンタル・ブラーク
ITT トム・デュムラン アネミック・ファン・フルーテン
 ノルウェー ロード ラスムス・タイラー ヴィタ・へイン
ITT エドヴァルド・ボアソン・ハーゲン ヴィタ・へイン
 ニュージーランド ロード ジョゼフ・クーパー リュスリー・ブカナン
ITT ジャック・バウアー ジェイム・ニールセン
ポーランドの旗 ポーランド ロード アドリアン・クレク カロリナ・カラシエウィツ
ITT ミハウ・クフャトコフスキ カタリズィナ・ポーロヴスカ
 南アフリカ共和国 ロード ライナルト・ヤンセ・ファン・レンズブルク ヘイディ・ダルトン
ITT ダリル・インピー アシュレーフ・ムールマン
ロシアの旗 ロシア ロード アレクサンダー・ポルセフ アナスタシア・イアコヴェンコ
ITT イルヌール・ザカリン クセニア・ツィンバリュク
スロベニアの旗 スロベニア ロード ルカ・メズゲッツ ポラナ・バタジェリー
ITT ヤン・ポランツェ ウルシャ・ピンタル
スイスの旗 スイス ロード シルヴァン・ディリエ ニコール・ハンセルマン
ITT ステファン・キュング マーレン・リウサー
スロバキアの旗 スロバキア ロード ユライ・サガン アルズベタ・パブレンドバ
ITT マレク・チャネキー ヤンカ・ステブコバ
 スウェーデン ロード キム・マニュッソン サラ・ペントン
ITT トビアス・ルドヴィグソン リサ・ノルデン
イギリスの旗 イギリス ロード スティーヴ・カミングス リージー・ダイグナン
ITT スティーヴ・カミングス クラール・ロス
 ウクライナ ロード ヴィタリー・ブッツ イェフジェニア・フィソツカ
ITT オレクサンドル・ポリホーダ イェフジェニア・フィソツカ
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 ロード ローレンス・ワーバス アンバー・ネーベン
ITT ジョイ・ロスコプフ アンバー・ネーベン
日本の旗 日本 ロード 畑中勇介 与那嶺恵里
ITT 西薗良太 与那嶺恵里

日本の「国内選手権」事情[編集]

日本では長年、プロ自転車選手という概念は競輪選手に限定され、プロ選手の日本一を決する大会である全日本プロ選手権自転車競技大会(全プロ)も長らく競輪選手にのみ参加資格が与えられた。競輪選手以外の自転車選手については必然的にアマチュアとして扱われ、全日本アマチュア自転車競技選手権大会(全アマ)が、国内選手権大会となっていた。

しかし、ロードレースにおいて、1987年市川雅敏が、ベルギーの日立とプロ契約を結んでプロロードレース選手になったことをきっかけに、1990年宇都宮で世界選手権が開催されることも契機となって、プロ契約に転じる選手が続々と誕生するようになった背景もあり、1990年代に入り、全プロのロードレースについては、「本職」であるプロロードレース選手の参加が可能となった。

さらに、世界選手権が1996年より、ロードレースについては、プロ、アマ種別のカテゴリーを廃止して、「エリート」および「23歳以下(U-23:女子には存在しない)」の2カテゴリー制を導入したことに伴い、全プロ、全アマの成績優秀者を一堂に集めた全日本自転車競技選手権大会を、1998年より例年6月(トラックレースは同7月)に開催するようになり、「日本のナショナルチャンピオン」は、この大会の優勝者のことを指すようになった。一方、全プロのロードレースは、全日本選手権大会に吸収される形となって、2007年大会を最後に廃止され、2008年からは、ロードレースに代わってBMXの開催が行われている。他にマウンテンバイクシクロクロスの各種目でも行われている。

2012年を最後に全アマは全日本選手権大会に統合され消滅。以降は全日本選手権大会が名実ともに日本のナショナルチャンピオンを決める大会となった。

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 概ね、ツール・ド・フランスの開幕1週間前に開催されることが多い。
  2. ^ 世界選手権自転車競技大会、オリンピックなどの総合競技大会、各大陸別選手権では着用することができない。