命の後で咲いた花

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
命の後で咲いた花
The Flower which bloomed after her Life
著者 綾崎隼
イラスト ワカマツカオリ
発行日 2013年1月25日
発行元 アスキー・メディアワークス
ジャンル 恋愛小説
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 四六判
ページ数 306
公式サイト 命の後で咲いた花
コード ISBN 978-4-04-891507-6
ウィキポータル 文学
[ ウィキデータ項目を編集 ]
テンプレートを表示

命の後で咲いた花』(いのちのあとでさいたはな、The Flower which bloomed after her Life )は、綾崎隼による日本小説。イラストはワカマツカオリ

著者の10作目の作品であり、初めて単行本で刊行された作品である[1][2]。利き腕の骨を2本とも骨折した際に着想を得た作品であり、その経験は「身の回りにある小さな幸せを見つけながら生きていけたら」という思いを抱かせたという[1]

これまでに刊行された著者の作品は全て世界観を共有し、登場人物がクロスオーバーしており、本作には『ノーブルチルドレンシリーズ』の主人公、千桜緑葉と琴弾麗羅が脇役として登場する。

物語は二部六章構成となっており、第一部は榛名なずなの一人称で大学生活と羽宮への片思いが、第二部は羽宮透弥の一人称で恋人・榛名との出会いと別れが語られる。

あらすじ[編集]

中学校の国語教師になる夢を叶えるべく、第一志望の教育学部に入学した榛名なずな。少ない仕送りと奨学金で、生活は厳しく困窮を極めるが、夢のために弱音を吐かずに必死に耐える。ある日、クラスの親睦会で酒を進める男子に絡まれたなずなは、年上の同級生・羽宮透弥に助けられ、恋に落ちる。

登場人物[編集]

榛名 なずな(はるな なずな)
青森県出身。新潟市内の国立大学教育学部1年生。赤いとんぼ玉がついたかんざしで髪をまとめている。中学校の国語教師だった姉に憧れ、同じ教師になる夢を持っている。
柊木 怜夢(ひいらぎ れむ)
なずなの同級生で親友。大阪府出身。美人でおしゃれ。オートロック付きのマンションに住んでいる。真田に一目ぼれする。
伊庭 智之(いば ともゆき)
なずなの同級生。クラスの中心メンバー。秀介とは高校の同級生で、共に1年浪人している。なずなに言い寄る。
真田 秀介(さなだ しゅうすけ)
なずなの同級生。智之と共にクラスの中心メンバー。怜夢に言い寄る。
羽宮 透弥(はみや とうや)
なずなの同級生。教室でいつも一番前の席に座っている。親睦会で伊庭に絡まれているなずなを助ける。高校卒業後、家電量販店に就職するが、小学校教師になる夢を叶えるために大学に入り直す。なずなより6歳年上だが、童顔のため高校生と言われても通用する。
榛名 静香(はるな しずか)
なずなの母親。なずなが9歳の時に離婚し、長女・なつめを連れ地元に戻り、現在は山形県との県境に1人暮らし。
榛名 なつめ(はるな なつめ)
なずなの姉。教員採用試験に一発合格し、中学校の国語教師となる。
西堂 亜紀(さいどう あき)
東桜(とうおう)医療大学付属病院の看護師。
鈴原 友哉(すずはら ともや)
東桜医療大学付属病院の医師。
琴弾 麗羅(ことひき れいら)
東桜医療大学付属病院の救急救命科准教授。鈴原とは研修医時代の同期。
千桜 緑葉(ちざくら みどりは)
東桜医療大学付属病院の救急救命科准教授。大学の経営者一族の一人。透弥曰わく「残念な美人」。

出典[編集]

  1. ^ a b あとがき p.292 - p.295 綾崎隼『命の後で咲いた花』アスキー・メディアワークス、2013年。ISBN 978-4-04-891507-6 
  2. ^ 新刊告知 『命の後で咲いた花』”. 綾崎隼の徒然雑記 (2012年12月11日). 2013年7月22日閲覧。