内部細胞塊
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内部細胞塊(ないぶさいぼうかい、inner cell mass:ICM)とは、哺乳類の早期胚発生において、胚盤胞の内側に形成される細胞集団のことである。
組織の形成
[編集]桑実胚のうち、内側の細胞が内部細胞塊となる。外側の細胞の大部分は栄養芽細胞となり、栄養外胚葉を形成する。
内部細胞塊を取り囲んでいる栄養外胚葉の細胞は胎盤を形成する。内部細胞塊は胚盤葉上層と原始内胚葉 (primitive endoderm。ニワトリ胚における胚盤葉下層に相当)の2層に分離し、二層胚盤 (bilaminar germ disc) と呼ばれる構造を形成する。
胚盤葉上層からは胚体と羊膜が形成される。原始内胚葉は胚体外の層であり、胚体の細胞は作らず卵黄嚢を形成する[1]。ヒトでは、受精後5日目に受精卵が内部細胞塊と栄養外胚葉に分化し、その後、内部細胞塊から、次世代のための生殖細胞が分化し、受精後14日目に原腸陥入が起こって内胚葉・中胚葉・外胚葉に分化していく[2]。
ES細胞
[編集]内部細胞塊の細胞を単離し、フィーダー細胞上で培養すると多能性を持ったES細胞が得られる。詳しくはES細胞を参照。
関連項目
[編集]参考文献
[編集]- ^ Scott F. Gilbert『ギルバート発生生物学』阿形清和、高橋淑子、メディカル・サイエンス・インターナショナル、2015年。ISBN 978-4-89592-805-2。
- ^ 『NHK3か月でマスターする 人体 2026年1月号』NHK出版〈おとなの学びシリーズ〉、2025年12月17日。