児童保護サービス

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アメリカ合衆国児童保護サービス(Child Protective Services, CPS)とは、児童虐待育児放棄の通報に対して責務を負う各州の政府機関名。州によってはより家庭に焦点を当てた命名がされる場合もあり、児童家庭サービス(Department of Children & Family Services, DCFS)などで運用されていることもある。CPSは単にソーシャルサービス(Department of Social Services)と呼ばれることもある。

根拠法[編集]

連邦レベル[編集]

CPSは以下の連邦法を根拠とする[1]

通報基準[編集]

一般的に言われているのは、児童が虐待・放置されていることを知ってる、または認識(beleve)、推測(suspect)するに足る合理的な理由(reasonable cause)がある場合、市民は通報しなければならない。CPSは通報すべきかどうかの判断基準ガイドラインを公表している[2]

統計[編集]

児童家庭局の報告によれば、米国では2004年にはおおよそ350万人の児童が虐待・放棄として事件捜査対象となり、うち推定872千人の児童は既に虐待・放棄を受けており、推定1490人の子供は前年に虐待・放棄により死亡している。2007年には1760人の児童が虐待・放棄によって死亡している[3]。児童虐待は、最も力の弱い人口層がターゲットとなり、死亡ケースの76%が5歳以下であった[4]。2008年のデータでは、児童1000人あたり8.3人が虐待・放棄の被害者となり、1000人あたり10.2人は住宅下に置かれていなかった[5]

米国で2010年に里親支援を受けた約40万人の児童のうち、36%は5歳以下であった。その期間、5歳以下の児童約12万人が新規に里親制度支援を受け、一方で里親支援を卒業したのは10万人以下であった[6]。CPSは2009年には、年間250万件の児童虐待通報を受けており、うち61.9%が捜査対象となっている[7]。 国家データに基づく再虐待の研究によれば、児童の22%が2年以内に再度虐待通報され、7%は通報された再虐待は事実であった[8]

再虐待についての統計[編集]

米国には主に3つの再虐待についての統計がある。National Child Abuse and Neglect Data System (NCANDS)、National Survey of Child and Adolescent Well-Being (NSCAW)、National Incidence Study (NIS)。それぞれ長所と短所がある。

NCANDSは1974年に開始され、CPSの捜査対象となった全ての虐待・放棄疑いの通報についてはすべて含んでいる。NSCAWは1996年に開始されNCANDSと似ているが、CPSの捜査対象となった虐待・放棄通報のみの統計である。しかしNCANDSにはない児童と家族関係の臨床的判定が含まれている。NISは1974に開始され、CPSが収集したデータが含まれており、さらに地方紙の情報から虐待・放棄事件の全体を描く多様なデータが含まれている[9]

脚注[編集]

  1. ^ 外国の立法」第219巻、国立国会図書館調査及び立法考査局、2004年2月、 NAID 40006259349
  2. ^ Definitions of Child Abuse and Neglect”. Childwelfare.gov. 2010年8月21日閲覧。
  3. ^ Prevent Child Abuse New York. “2007 Child Abuse and Neglect Fact Sheet”. 2015年7月1日閲覧。
  4. ^ American Humane Association. “Emotional Abuse”. Stop Child Abuse. 2013年1月26日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2015年7月1日閲覧。
  5. ^ Kids Count Data Center”. The Annie E. Casey Foundation. 2015年7月1日閲覧。
  6. ^ The AFCARS Report Preliminary FY 2010 Estimates as of June 2011”. www.acf.hhs.gov. 2011年9月26日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2011年10月6日閲覧。
  7. ^ Child Maltreatment 2009”. www.acf.hhs.gov. 2011年10月6日閲覧。
  8. ^ Fluke, J. D.; Shusterman, G. R., Hollinshead, D. M., & Yuan, Y.-Y. (2008). “Longitudinal analysis of repeated child abuse reporting and victimization: multistate analysis of associated factors”. Child Maltreatment: 76–88. 
  9. ^ Wulczyn, F. (2009). “Epidemiological Perspectives on Maltreatment Prevention”. The Future of Children: 39–66. 

Notes[編集]

  • Drake, B. & Jonson-Reid, M. (2007). A response to Melton based on the Best Available Data. Published in: Child Abuse & Neglect, Volume 31, Issue 4, April 2007, Pages 343-360.
  • Laird, David and Jennifer Michael (2006). "Budgeting Child Welfare: How will millions cut from the federal budget affect the child welfare system?" Published in: Child Welfare League of America, Children's Voice, Vol. 15, No. 4 (July/August 2006). Available on-line at: https://web.archive.org/web/20061109152420/http://www.cwla.org/voice/0607budgeting.htm.
  • Pecora, Peter J., James K. Whittaker, Anthony N. Maluccio, with Richard P. Barth and Robert D. Plotnick (1992). The Child Welfare Challenge: Policy, Practice, and Research. NY:Aldine de Gruyter. ISBN .
  • Petr, Christopher G. (1998). Social Work with Children and their Families: Pragmatic Foundations. NY:Oxford University Press. ISBN 0-19-510607-5.
  • Scott, Brenda (1994), "Out of Control. Who's Watching Our Child Protection Agencies?". Huntington House Publishers. ISBN paper. ISBN hardback.

関連項目[編集]

他国の類似機関

外部リンク[編集]

米国

カナダ

英国

ドイツ