ヴィオラ・ポンポーサ
ヴィオラ・ポンポーサ(伊語:viola pomposa)は18世紀ヨーロッパの弦楽器。1720年代半ばから1770年まで使われた。腕に載せて演奏し、下からハ(またはニ)-ト-ニ-イ-ホの順に調弦した(通常のチェロの第1弦の5度上にホを加えた5弦チェロに等しい)。J.S.バッハの無伴奏チェロ組曲第6番はこの楽器のために書かれたものと考えられている。ヴィオロンチェロ(・ピッコロ)・ダ・スパッラ(肩掛け《小型》チェロ)の別名とされる。
現代のモダンチェロやバロックチェロと比較して弦長が短いが、出る音程は同じである。弦を太くしたり銀巻きの弦を使用することで、音程を低くしている。構造上ハイポジションの演奏が困難で、バッハの時代の曲なら演奏可能であるが、ハイドンの時代の曲となると高音域の弦を左手で抑えることが出来ない。このことが衰退の原因の一つと考えられている。弓は右手で主に上下方向に動かすことになる。
関連事項[編集]
外部リンク[編集]
- 寺神戸亮 Ryo Terakado 最新情報 バロック・ヴァイオリン奏者寺神戸亮のブログ。ヴィオラ・ダ・ポンポーザ(ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ、肩掛けチェロ)の復元演奏に関する記載あり(写真付)。
- 寺神戸亮「ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ」録音・スペシャルレポートページ
- 寺神戸亮本人による演奏と解説映像
- ヴィオラ・ポンポーサについて(仏語)