ヴァイオリン協奏曲 (ドヴォルザーク)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
音楽・音声外部リンク
全曲(通し or 楽章毎)を試聴する
Dvorák:Concerto para violino, Op.53 - アラベラ・シュタインバッハーVn独奏、ロベルト・ミンチェク指揮ブラジル交響楽団(Orquestra Sinfônica Brasileira)による演奏。ブラジル交響楽団公式YouTube。
Concerto for Violin and Orchestra, Op.53 - ダニエル・フィリップスのVn独奏、モーリス・ペレス指揮Queens College Orchestraによる演奏。アーロン・コープランド音楽学校(ニューヨーク市立大学クイーンズ校音楽学部)公式YouTube。
第1楽章第2楽章第3楽章
Augustin HadelichのVn独奏、Christoph Poppen指揮Deutsche Radio Philharmonie Saarbrücken Kaiserslauternによる演奏。当該Vn独奏者自身のの公式YouTube。
第1楽章第2楽章第3楽章
Liviu PrunaruのVn独奏、Christian Badea指揮ジョルジェ・エネスク国立フィルハーモニー管弦楽団(George Enescu Philharmonic Orchestra)による演奏。当該Vn独奏者自身のの公式YouTube。

アントニン・ドヴォルザークの《ヴァイオリン協奏曲 イ短調作品53、B.108は1879年の作品で、ドヴォルザークの唯一のヴァイオリン協奏曲である。演奏時間は約32分ほど。

概要[編集]

ドヴォルザークは前年の1878年ヨーゼフ・ヨアヒムと出逢い、協奏曲の作曲を思い立つ。したがって作品はヨアヒムに献呈されたが、彼はこの作品に疑念を抱いていた。ヨアヒムは実際にこの作品を演奏したことはなかったものの、この作品について大っぴらな発言をすることはなく、代わりにただ独奏パートの校訂を要望しただけだった。

初演は1883年プラハにおいて、フランティシェク・オンドジーチェクの独奏によって行われた。オンジーチェクは、ウィーン初演ならびにロンドン初演でもソリストをつとめている。

編成[編集]

独奏ヴァイオリン、フルート2、オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2、ホルン4、トランペット2、 ティンパニ、弦5部

楽曲構成[編集]

楽曲は、古典的な急-緩-急の3楽章構成に則っている。今日になって漸くこの作品の独創性が認められるようになってきた。わけても第2楽章の美しい抒情性が名高い。

  1. Allegro ma non troppo
  2. Adagio ma non troppo
  3. Finale: Allegro giocoso ma non troppo

参考文献[編集]

  • 井上和男『改訂版 クラシック音楽作品名辞典』三省堂、1998年2月10日、468頁。 

外部リンク[編集]