コンテンツにスキップ

ポンテギ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ポンテギ
紙コップに入れたポンテギ
種類 昆虫食
発祥地 大韓民国の旗 韓国
関連食文化 韓国料理
主な材料 カイコ
派生料理 ポンテギタン
テンプレートを表示

ポンテギ: 번데기)は、製糸の過程で生じるカイコを茹で、または蒸して食べる韓国昆虫食で、屋台料理の一つである[1][2][3]。朝鮮語で 번데기 は「」を意味する[1]

調理法と食べ方

[編集]

ポンテギは、製糸の過程で生じる蚕蛹を茹で、蒸し、炒めるほか、ポンテギタンのような汁物としても食べる[3][4]。韓国では、繭から糸を繰った後に残された蚕蛹が、蛹買い付け商を通じて製糸工場から露天商に供給される[4]。露天商は大鍋の塩水で蚕蛹を水分がなくなるまで煮付けて売る[4]。屋台では、調理したポンテギを紙コップに入れ、爪楊枝を添えて売ることが多い[5][6][4]

ポンテギタン(朝鮮語: 번데기탕)は、蚕蛹に水を加え、ニンニクトウガラシネギなどを入れて煮る汁物で、醤油や粉唐辛子で味付けし、酒肴として食べられることもある[3][6]。ポンテギは現在も遊園地祭りの会場で路上販売されることがあり[3]、缶詰製品も流通している[3][4]。家庭や飲み屋では、煮付け加工した蚕蛹の缶詰を買い、トウガラシネギと一緒に炒めて食べることが多い[4]

歴史

[編集]

朝鮮半島における養蚕の歴史は古く、少なくとも三韓の時代にはを育てて蚕を飼い、を織る方法が知られていた[3]。18世紀の英祖期まで養蚕は重要な国家産業であり、農家の副業としても奨励されていた[3]。繭を煮て生糸を取る工程で副産物として生じた蚕蛹は、自然に間食として利用されたと考えられる[3]

韓国でポンテギが街頭食品として広く普及したのは、1960年代から1970年代にかけての経済開発期である[3]。この時期、経済開発5か年計画のもとで養蚕業が発達し、都市部に製糸工場が増加したため、副産物である蚕蛹が大量に生産された[3]。工業化にともなう人口移動のなかで、安価で高カロリーの食品として間食や酒肴に広まった[3]

ギャラリー

[編集]

出典

[編集]
  1. 1 2 Pettid, Michael J. (2008). Korean Cuisine: An Illustrated History. London: Reaktion Books. p. 173. ISBN 978-1-86189-348-2
  2. Beondegi (英語). TasteAtlas. 2026年4月17日閲覧。
  3. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 김미혜. 번데기 (朝鮮語). 한국민족문화대백과사전. 韓国学中央研究院. 2026年4月17日閲覧。
  4. 1 2 3 4 5 6 三橋淳『世界昆虫食大全』八坂書房、2008年11月25日、104-105頁。ISBN 978-4-89694-920-9
  5. Kraig, Bruce, ed (2013). Street Food around the World: An Encyclopedia of Food and Culture. Santa Barbara, CA: ABC-CLIO. p. 320. ISBN 978-1-59884-954-7
  6. 1 2 Charles Usher (2022年4月27日). Salty Silkworm Pupae Are the One Street Food You Shouldn't Miss in South Korea (英語). Matador Network. 2026年4月17日閲覧。

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]