ポホヨイスエスプラナーディ通り

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ポホヨイスエスプラナーディ通り
Pohjoisesplanadi
所在地ヘルシンキ
ポホヨイスエスプラナーディ通りの位置(ヘルシンキ内)
ポホヨイスエスプラナーディ通り
ポホヨイスエスプラナーディ通り
ポホヨイスエスプラナーディ通り (ヘルシンキ)
ポホヨイスエスプラナーディ通りの位置(フィンランド内)
ポホヨイスエスプラナーディ通り
ポホヨイスエスプラナーディ通り
ポホヨイスエスプラナーディ通り (フィンランド)
座標北緯60度10分4.3秒 東経24度56分58.1秒 / 北緯60.167861度 東経24.949472度 / 60.167861; 24.949472座標: 北緯60度10分4.3秒 東経24度56分58.1秒 / 北緯60.167861度 東経24.949472度 / 60.167861; 24.949472

ポホヨイスエスプラナーディ通り(ポホヨイスエスプラナーディどおり、フィンランド語: Pohjoisesplanadi, : north Esplanade)は、フィンランドの首都ヘルシンキにある道路である[1][2][3][4]北エスプラナーディ通りとも[5]

概要[編集]

通りの東端付近

この通りはヘルシンキ中心部を東西に走り、全長およそ1キロメートル[6]である。東はヘルシンキ湾のカタヤノッカ運河(fi)の先まで伸び[7]、西端にマンネルヘイム通り(フィンランド語)との交差点がある[8]。周辺の大通りは1本北がアレクサンテリン通り、南側はエスプラナーディ公園を挟みエテラエスプラナーディ通り(フィンランド語)が通る[9]

エスプラナーディ公園(英語)に南面し、西半分はほぼすべて公園沿いに[9]、東はマーケット広場(英語)(カウッパトリ)を南に見ながら湾に沿って北上する[6][10][9]。またエスプラナーディ公園を挟むこの通りと南側の通りを合わせてエスプラナーディ通りとも呼び[11][9]、19世紀後半の再開発で大きく変わった地区である。さまざまな種類の建築物が次つぎに建てられ、ヘルシンキ近代化のシンボルとなった[12]

命名の由来[編集]

南北の道路は公園に因んで命名されたが、「エスプラナーディ」という言葉は元来、砦を取り巻く空間を指し[13]、スウェーデン領であった1820年、ヘルシンキの都市計画に含まれた公園を「エスプラナーゲタン」(スウェーデン語: Esplanadgaten)と命名した。1836年には公園沿いの「南・北」の道路に公園の名を添えて命名、それをフィンランド語化して1909年に南および北のエスプラナーディ通り(フィンランド語: Esplanaadikatu)と改名する [14]。さらに道路標識の表記を1965年に法規にしたがいフィンランド語に整えた[14]。現状では1972年以降、フィンランド語読みでもスウェーデン語読みでも1単語にまとめた名称が定着している[15]

施設[編集]

目抜き通りに面する官庁や公共機関として東から1番地に大統領官邸(英語)[4]、3番地に最高裁判所最高裁判所(英語)[16]がある。地方自治体の機関として11番地から13番地をヘルシンキ市庁舎(英語)[17]が占め、19番地にヘルシンキ観光局(Helsinki Tourist Information)がある[18][1]

商業関連を見ると23番地にイッタラ[19][20]、25番地に Ril's Concept Store があり[21]、同じ街区の25番地から27番地にKalevala Koru|カレヴァラ・コル(フィンランド語)[20]、同じ27番地にアーリッカが入居する[22]。1887年創業の老舗ホテル カンプは29番地である[23]。33番地のマリメッコ[24]を過ぎると35番地はルイ・ヴィトンである[25]。また37番地にはシナモンロールを味わえるカフェ・エスプラナード (Café Esplanad) が店を置き[26][27]アカデミア書店は39番地にある[28]

建物と交差する道路[編集]

旧クライネホテル(fi)の外観、1900年頃(9番地)
南側(番地)施設名 北側(番地)施設名
西端
マンネルヘイミニティエ(マンネルヘイム通り)
(2)
スウェーデン劇場(en












(41)
アルゴスハウス(ストックマン・デパートの店舗 fi)
ケスクスカトゥ通り((フィンランド語)
(39)
キリヤハウス(fi
エスプラナーディ
劇場
(37)
ポホヨイスエスプラナーディ37番地ビルfi
(35)
ヴレーデ商店街(fi
コルケアヴオレンカトゥ通りfi ミコンカトゥ通り(fi
ルーンベルク
遊歩道
(33)
メルクリウス商業ビル(fi


(旧称ベッカーマンビル)

(31)
カタニビル(fi
(29)
ホテル カンプ
クルービカトゥ通り
(25-27)
グレンクヴィストハウス(fi
ファビアニンカトゥ通り(fi ファビアニンカトゥ通り
カッペリ・エス
プラナーディ
(23)
パルムクビストハウス(fi
(21)
カヴォニウスハウス(fi
(19)
ウシャコフハウス(fi)、ユーゲントサリ(fi
ウニオニンカトゥ通り(fi ウニオニンカトゥ通り
ハヴィス・
アマンダ
(17)
アシャンハウス(fi
(15)
ブロフェルトハウス(fi
エティラランタ(fi ソフィアンカトゥ通り(fi
マーケット広場

(カウパトリ=fi

(11-13)
ヘルシンキ市庁舎(en
カタリイナンカトゥ通り(fi
(9)
ゴビニウスハウス
(旧クライネホテル fi
(7)
スウェーデン大使館(en
(5)
ランパハウス(fi
ヘレナンカトゥ通り(fi
リンナナラス湾 (3)
最高裁判所(en
(1)
大統領官邸(en
マリアンカトゥ通り、連隊本部広場
カタヤノッカ運河(fi
地名の典拠:"Esplanadipuisto ja -kadut"(仮題「エスプラナーディ公園と周辺道路」[29]
ポホヨイエスプラナーディ通り東端のマーケット市場に臨む建物群。左から:ヘルシンキ市庁舎、旧クライネホテル(ゴヴィニウスハウス・改修中)、在ヘルシンキ・スウェーデン大使館、ランバハウス、最高裁判所ならびに大統領官邸。(コレラ湾の対岸からの眺め、2011年独立記念日)


脚注[編集]

  1. ^ a b 『地球の歩き方 北欧』 2017, p. 443.
  2. ^ Some spare hours in Helsinki”. Hanken Svenska handelshögskolan. 2020年1月5日閲覧。
  3. ^ 秋色に輝く北欧の街 ヘルシンキ/ フィンランド”. 日本放送協会. 2020年1月5日閲覧。
  4. ^ a b ヘルシンキ-ビジターズ・ガイド2014”. Helsinki Marketing. 2016年2月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年1月5日閲覧。
  5. ^ エンソ=グッツァイト株式会社の本社ビル”. Alvar Aalto Foundation. 2020年1月5日閲覧。
  6. ^ a b Pohjoisesplanadi Shopping Street”. Visitnordic. 2020年1月5日閲覧。
  7. ^ Kauppatori”. ヘルシンキ市. 2020年1月5日閲覧。
  8. ^ Helsinki Highlights Official Visitor Map”. Helsinki Marketing. 2020年1月5日閲覧。
  9. ^ a b c d 『地球の歩き方 北欧』 2017, p. 435.
  10. ^ 友達と楽しむヘルシンキの週末”. フィンランド政府観光局. 2020年1月5日閲覧。
  11. ^ トーベ・ヤンソンのヘルシンキ”. フィンランド政府観光局. 2020年1月5日閲覧。
  12. ^ Helsinki. Stolica królewska, cesarska czy tylko fińskiej republiki?”. Ministerstwo Spraw Zagranicznych. 2020年1月5日閲覧。
  13. ^ Edom - Gotthielf (1933). “art. Esplanaadi” (フィンランド語). Iso tietosanakirja. 3 (フィンランドの百科事典第3巻より。)
  14. ^ a b Helsingin kadunnimet. Helsingin kaupungin julkaisuja. Helsingin kaupungin nimistötoimikunta. (1970) (『ヘルシンキの街路の名称』、ヘルシンキ市命名委員会〈ヘルシンキ市出版物第24号〉、1970年。)
  15. ^ (フィンランド語) Helsingin kadunnimet 2. Helsingin kaupungin julkaisuja. Helsingin kaupungin nimistötoimikunta. (1979). ISBN 951-771-156-5 (『ヘルシンキの街路の名称2』、ヘルシンキ市命名委員会〈ヘルシンキ市出版物第34号〉、1979年。)
  16. ^ Contact information”. Korkein oikeus. 2020年1月5日閲覧。
  17. ^ Helsinki City Hall”. ヘルシンキ市. 2020年1月5日閲覧。
  18. ^ New Urban Nature map brochure”. ヘルシンキ市. 2020年1月5日閲覧。
  19. ^ Iittala Store Esplanadi”. ヘルシンキ市. 2020年1月5日閲覧。
  20. ^ a b 『地球の歩き方 北欧』 2017, p. 485.
  21. ^ Ril's Concept Store”. Helsinki Marketing. 2020年1月5日閲覧。
  22. ^ 『地球の歩き方 北欧』 2017, p. 486.
  23. ^ 『地球の歩き方 北欧』 2017, p. 470.
  24. ^ Finland’s largest city steps into the spotlight as the World Design Capital for 2012.”. 英国放送協会 (2011年6月23日). 2020年1月5日閲覧。
  25. ^ Louis Vuitton Helsinki”. ヘルシンキ市. 2020年1月5日閲覧。
  26. ^ Café Esplanad”. Helsinki Marketing. 2020年1月5日閲覧。
  27. ^ @FinEmbTokyo (2012年2月28日). "2012年2月28日のツイート". X(旧Twitter)より2020年1月5日閲覧
  28. ^ 『地球の歩き方 北欧』 2017, p. 488.
  29. ^ Esplanadipuisto ja -kadut” (フィンランド語). Valtakunnallisesti merkittävät kulttuurihistorialliset ympäristöt 1993 -luettelo. Museovirasto. 2012年8月20日閲覧。

参考文献[編集]

  • 「地球の歩き方」編集室(編集)『地球の歩き方 北欧 2017〜2018年版』ダイヤモンド・ビッグ社、2017年6月。ISBN 978-4-478-06052-0 

外部リンク[編集]