コンテンツにスキップ

ペンギノン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Addbot (会話 | 投稿記録) による 2013年3月31日 (日) 07:07個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (ボット: 言語間リンク 2 件をウィキデータ上の d:q6963565 に転記)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

ペンギノン
ペンギノンの構造式 ジェンツーペンギン(Pygoscelis papua)
IUPAC名3,4,4,5-テトラメチルシクロヘキサ-2,5-ジエノン
分子式C10H14O

ペンギノン英語:penguinone)は分子式 C10H14O で表される有機化合物である。平面構造式がペンギンに似ていることから名付けられた[1]

接尾辞 'one' (オン)はこの分子がケトンの一種[2]、すなわち炭素原子と酸素原子の間に二重結合を持つ化合物であることを示している。IUPAC組織名は 3,4,4,5-テトラメチルシクロヘキサ-2,5-ジエノンである[3]

ペンギノンはジエノン-フェノール転位の基質となるべき環状ジエノン骨格を有するが、3,5位のメチル基が4位のメチル基の転位を阻害するため、トリフルオロ酢酸を作用させてもフェノールには変わらない[4](ジエノン-フェノール転位を起こさない)。

参考文献

  1. ^ May, Paul W. (2008). Molecules with Silly or Unusual Names. London: Imperial College Press. p. 35. ISBN 1848162073 ; May, Paul W. (1997–2010). “Molecules with Silly or Unusual Names”. University of Bristol. 2011年12月10日閲覧。
  2. ^ Laszlo, Pierre (2004). “Science as Play”. American Scientist 92 (5): 398. doi:10.1511/2004.5.398. http://www.americanscientist.org/issues/pub/science-as-play/3. 
  3. ^ Parkvall, Mikael (2006). Limits of Language. London: Battlebridge. p. 176. ISBN 1903292042 
  4. ^ Hagenbruch, Bernd; Hünig, Siegfried (1983). “Ein Beitrag zur Dienon-Phenol-Umlagerung”. Chemische Berichte 116: 3884–3894. doi:10.1002/cber.19831161212. 

関連項目