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ブレインストーム (映画)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ブレインストーム
Brainstorm
監督 ダグラス・トランブル
脚本 ロバート・スティッツェル
フィリップ・フランク・メッシーナ
原案 ブルース・ジョエル・ルービン
製作 ダグラス・トランブル
製作総指揮 ジョエル・L・フリードマン
出演者 クリストファー・ウォーケン
ナタリー・ウッド
音楽 ジェームズ・ホーナー
撮影 リチャード・ユリシッチ
編集 エドワード・ワーシルカ
フリーマン・A・デイヴィス
配給 メトロ・ゴールドウィン・メイヤー
公開 アメリカ合衆国の旗 1983年9月30日
日本の旗 1984年4月14日
上映時間 106分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $15,000,000
興行収入 アメリカ合衆国の旗カナダの旗 $10,219,460[1]
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ブレインストーム』(Brainstorm)は、1983年アメリカMGM/UA製作、監督ダグラス・トランブル、主演クリストファー・ウォーケンSF映画

ストーリー

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複合未来産業エヴァンス電子研究所の研究チームは、リリアン・レイノルズ博士をチーフとする画期的な実験を行っていた。

人間の記憶・知覚を他人に伝達するヘルメット型マシンをマイケル・ブレイスが被り、研究助手のゴーディと実験を続けている。「ブレインストーム」と名付けられた知覚伝達の研究は完成に近づきつつあった。最初はぼやけていた映像が鮮明になり、装置で接続された2人の間に神経伝達が行われた。「ブレインストーム」は直接の知覚伝達だけではなく、記録ができるようになる。

研究の完成を聞いた会社のオーナー、アレックス・ターソンは重役会を招集してマシーンを披露する。人間の脳から直接、攻撃を指令できる技術に軍部が介入して来る。リリアンは研究の軍事転用に強く反対する。

一方、研究員のハルがセックス・シーンをエンドレスにしたブレインストームのテープをかけ、心臓麻痺をおこしかける事件がおき、ブレインストーム・テープの危険性が認知されるようになる。そのような情勢の中、研究と軍との折衝でストレスのかかっていたリリアンは、1人で研究中に心臓発作に襲われる。死を悟ったリリアンは懸命にブレインストームを起動し、死の瞬間を記録にとどめつつ逝った。

彼女の死を契機として、軍が研究室を占拠し、軍事転用の研究を始めた。マイケルはリリアンの「死」を記録したテープに執着し、軍の管理下に置かれたテープを再生しようとする。妻カレンと退職したハルの協力を得て、遠隔操作で研究室の設備にアクセスしテープを再生、リリアンの臨死体験から死の世界へと引き込まれる。

キャスト

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役名 俳優 日本語吹替
TBS
マイケル・ブレイス クリストファー・ウォーケン 曽我部和恭
リリアン・レイノルズ ルイーズ・フレッチャー 竹口安芸子
カレン・ブレイス ナタリー・ウッド 沢田敏子
アレックス・ターソン クリフ・ロバートソン 寺島幹夫
ハル・アブラムソン ジョー・ドーシー 嶋俊介
ゴーディ・フォーブス ジョーダン・クリストファー 大滝進矢
ランドン・マークス ドナルド・ホットン 小島敏彦
ロバート・ジェンキンス アラン・ファッジ
  • TBS版:初回放送1989年9月28日『木曜シネマパラダイス』(深夜枠)※新盤DVD収録

スタッフ

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概要

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の情報をアップロード/ダウンロードするのは、サイバーパンクの常套手段だが、その手前の技術で、記憶と刺激をアウトプット/インプットする装置が「ブレインストーム」だと言える。オープニングのモザイク模様から本編につながる見せ方や、装置がヘルメット型からヘッドギア型、カチューシャ型へ改良していく姿で研究の進歩を表現するなど、技術の描き方に製作者のこだわりが見える。

記録は魚眼レンズを使った「泡」のように表現され、自身の体験と疑似体験を区別している。擬似体験が脳に対しては実体験として伝わっている事が、記録の再生で致死寸前になる状態の場面で表されている。撮影のために小型の8mmフィルム映写機、球形のスクリーンとモーション・コントロール・カメラを組み合わせ大量のイメージを自動撮影するシステムが作られた。『マイノリティ・リポート』などにこの映像の影響が見られる。

「死」の記録で臨死体験を映像化しており、魂が肉体を離れて舞い上って行く途中に人生のエピソードの「泡」に入ることで、走馬灯のように人生を振り返る様子が描かれている。

撮影中、ボートの水没事故で女優のナタリー・ウッドが水死している。この「死」の体験を描いた映画は、エンドロールに「TO NATALIE」とあるように、ウッドの遺作となってしまった。なお2018年2月1日、捜査当局者はこの件について「不審死」として捜査を行なっていることを明らかにした。

当初はトランブルが提唱している「ショースキャン(動体解像度を飛躍的に高め、現実と人工映像との差を無くすために大画面フィルムを60コマ/秒で駆動する)」をブレインストーム装着時のイメージとして用いる予定であったが、通常の24コマ/秒とショースキャンの60コマ/秒を切り替えて上映する困難さからスクリーンサイズを通常シーンを35mmビスタサイズ、ブレインストーム装着時には65mmと使い分ける事で解決した。

バーチャル・リアリティやインターネットを予想し映像化した内容であったが興行的には苦戦し、上記通り制作費に対し収益が半分程度しか上がらず、劇場用映画としてはトランブル最後の監督作になっただけでなく、視覚効果スタジオEEGも退く事になった。

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参考文献

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  1. ^ Brainstorm” (英語). Box Office Mojo. Amazon.com. 2012年7月25日閲覧。

外部リンク

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