フルアニメ

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フルアニメ(full animation)は、アニメーションの表現形式の一つであり、特にリミテッド・アニメと対を成す概念である。[要出典]

フルアニメの概念[編集]

フルアニメとはアニメーション作品において、動きが忠実に表現されている状態、またはそれが満たされている作品を示す。

ここで言う「動きが忠実」であるとは

  • 写実的表現において、自然な状態であれば動いているべき部分を省略せずに動かす表現。
  • 抽象的表現において、制作者が「動くべきである」と意図した箇所がその意図通りに動かされた表現。

を意味する。

これに対し、動きを限定し、抽象化したアニメーション表現を「リミテッド・アニメ(リミテッド・アニメーション)」と呼称する。[要出典]

フルアニメの特徴[編集]

フルアニメであるアニメーションの特徴として、写実的表現においてはその動きが自然でなくてはならず[要出典]、画面上で一度に動く箇所が多くなる。また細部の変化を表現するために、リミテッド・アニメに比較して制作上の作業量が増加する傾向にある。

日本におけるフルアニメの理解[編集]

アニメーションは多くの場合ムービーフィルムで撮影され、フィルムを直接上映するか、またはフィルムをテレビジョンなどの他媒体用に変換して鑑賞するのがほとんどであるが、ムービーフィルムは上映時に24コマ/秒で進行するため(1930年代以前のアニメーション(サイレント、レコード・トーキー)映画などに、16コマ/秒、18コマ/秒のムービーフィルムを使用したものも存在するが、現在では使われていない)、24コマに対して24回の変化を割り当てる場合、即ち「時間単位における動作の変化回数が多い」場合を指して「フルアニメ」という呼称が用いられる場合がある。また対義語に相当するリミテッド・アニメも同様に、リミテッド(「限定された」の意)という語が動画枚数の限定と解釈される場合がある。

日本ではセルアニメーションの制作者を中心に「作画枚数がフィルムのコマ数と同数かそれ以上」であったり、「画面全体が動いている」ものをフルアニメ、それよりも作画枚数が少ないか、「特定の階層のセルにおいてのみ表現対象の形態が変化し、多くの部分が固定」であるものをリミテッド・アニメと呼称する場合がほとんどである。

ただし上記のように作画枚数や作画手法を前提とする場合、「フル作画」などの技法上の語を用いるのが正確である。

このような誤解から「フルアニメは(動画枚数が多いため)動きが滑らかである」「フルアニメは常に動いている」と考えられる場合があるが、高速度の微振動に見られるようなぎこちない形態変化を表現したフルアニメや、表現上の静止状態を意図したフルアニメも存在する。またフルアニメを基調としつつ、表現上の意図として部分的にリミテッド・アニメーションに相当する表現を導入した作品も数多く存在する。