ノート:リウネ

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改名提案:リヴネ→リウネ[編集]

日本語ウィキペディア上のウクライナの地名・人名では、語の末尾にВが来る場合、慣用的な表現が存在しない場合はウクライナ語の日本語表記#.D0.92の中でも特に「ウ」で表記する方向で現在統一されています。リヴネという表記が特に日本語において慣用表現として定着していない中で、大きな都市名で唯一「ヴ」という表記が採用されていることに違和感を覚えます。特別に配慮する理由が無ければ、ウクライナ語の音声学に基づいた日本語表記として現在採用される機会の多い「ウ」の表記を用いるのが適当と考えております。皆様のご意見を頂ければ幸いです。宜しくお願い致します。--Takaci 2010年2月11日 (木) 10:33 (UTC)[返信]

  • 特にご意見がありませんでしたので、本日移動を完了致しました。以降、このページに関しましては「リウネ」の表記からの移動提案ということでご意見を頂ければと思います。--Takaci 2010年2月19日 (金) 17:37 (UTC)[返信]

改名提案:リウネ→リーウネ[編集]

ソ連時代に日本で作成・出版された渡辺光〔等〕編集『世界地名大事典』朝倉書店は今日でも地理関係の基礎文献ですが、ここでは「ローヴノ」と書かれております。この表記法をウクライナ語名に応用し、「リーウネ」をページ名に採用するのが妥当だと考えます。州についても同様とします。--PRUSAKiN 2010年12月1日 (水) 07:37 (UTC)[返信]

  • リーウネに 賛成 です。--Alex K 2010年12月1日 (水) 09:52 (UTC)[返信]
  • 断固と言うほどではないですが、 反対 です。アクセントのある箇所に長音を加えるか否かという件は、ウィキペディア上のウクライナ語からの表記に関しては現状ほぼ統一的に加えられていますが、その手法には日本語の音感の不自然さの点からしばしば疑問を感じております(今回の改名提案に限らず)。今回はソ連時代の地名辞典とのことですが、他の印刷物ではこの都市名がどのように表記されているか、ご存知ないでしょうか。わたしが日本国外におり調べられる場所にいないのでこのような提案をするのは恐縮なのですが、他に改名において参考になるものがあればと思っております。(もしや、他はほぼゼロということなのでしょうか…。)--Takaci 2010年12月1日 (水) 11:38 (UTC)[返信]

今回の論点は、「表記に馴染みがあるか」どうかではなく、「参照すべき情報源になんと書いてあるか」です。私個人的にご意見は理解しますが、ウィキペディアの原理を考慮すると以下のように主張できます。

ウィキペディアでは Wikipedia:出典を明記するなどに定められているように、信頼性のある情報源に基づいて記述するよう要求されています。私は、地理分野に関して『世界地名大事典』ほど基本的で、信頼性のある情報源を存じておりません。従って、(私が知る限り)最も信頼性がありスタンダードな情報源である『世界地名大事典』に書かれている表記を参考にするのが筋だろうと考えました。一方、現行の「リウネ」という表記はどのようなオーソリティーに拠っているものでしょうか?

なお、残念ながら、本来なら多くの場合我々「ウクライナ語勉強した者」の間では共有できそうな 日本語の音感の不自然さ という観点は、客観的に見ればどう頑張っても「個人の感覚」の域を出ませんので(つまり、外部出典が見つかりませんので)ウィキペディアでは論拠として使用できません。--PRUSAKiN 2010年12月1日 (水) 14:01 (UTC)[返信]

PRUSAKiN様、ご返答ありがとうございます。「個人的感覚」というご指摘は全くもって仰る通りですし自身でも重々分かっているのですが、一方で『世界地名大辞典』にある表記が「ローヴノ」であるため、それを持って「リーウネ」という表記の「最も信頼性のある」論拠とするのもまた、いささか過剰評価ではないかと思っております。また、ウジゴロドはウジホロドでなく、ウージュホロドと全くもって当時の表記に対応しない表記で我々は一度決着をつけた経緯もございます。個人的に表記が「リウネ」である根拠をあげるならば、旧ウクライナ研究会ウェブサイトの跡地の、阿部教授が書かれた「ウクライナ地名の日本語表記について」という記事にて、「リヴネ」とあるものを、ウィキペディア上のウクライナ語からの表記の基準に当てはめて、「リウネ」とするのが、妥当ではないかなと考えておりました。ただし、それもわたしの創作ですので、絶対の表記とは思っておりません。ただし、どれにするかを決める際には、他の「実在する」表記例を検討してから決定することの方が有意義なのではないかと思っております。少なくとも、ウクライナの地名がウクライナ語に準ずる表記をされ初めてからの出版物(独立以降のもの)が、ソ連が現存した時代に出版された地名大辞典に比べ、全くもって参考するに当たらない、ということはないと思います。わたし自身、ウクライナ関連では「ハルキウ」をもって当時まだほとんど存在しなかった表記による地名変更を始めた経緯があるので、大きなことを言えないのですが、現状、ウィキペディア上のウクライナ関連の地名・人名の表記は、出版物や専門家の発表からかなり独立したものになっており、他言語からの表記と比べ、表記に関しては読者から信頼を得がたい状態ではないと思っております。一度に全てを再検討、というつもりはありませんが、機会のある毎に(参考になりうる新たな出版物が一定数増える度に)、何年か単位ででも検討をし続けていく必要は感じております。--Takaci 2010年12月1日 (水) 18:42 (UTC)[返信]

一方で『世界地名大辞典』にある表記が「ローヴノ」であるため、それを持って「リーウネ」という表記の「最も信頼性のある」論拠とするのもまた、いささか過剰評価ではないか 返す言葉がありません。私は表記そのものではなく「表記法」を参考にするという手法は可能ではないかと思うのですが(何も参考せずに表記法を決めるよりは、何かに拠って決めた方がマシかと)、表記それそのものに「論拠」としての有効性があるかと言われれば、私もそれは疑問です……。すみません。

他の「実在する」表記例を検討してから というご指摘には原則として賛成なのですが、しかし、実際問題としてはウクライナの地名はともかく、ウクライナの地名の大半は統計を取るのが有意義であるほどの出典数がなく、またいくつか出典があったとしても、「筆者によってばらばら」以外の結論が出る可能性は低いと思います。このような場合、出典数を根拠にページ数を決めるのは却って有害ではないでしょうか。一方、一部の、調べればかなりの出典数が見つかり、恐らく『世界地名大事典』の表記法と異なる表記が主流であろうと推定されるもの、例えば、「キエフ」を「キーエフ」等、「ハルキウ」を「ハールキウ」、「リヴィウ」を「リヴィーウ」については、私は改名には慎重です。

少なくとも、ウクライナの地名がウクライナ語に準ずる表記をされ初めてからの出版物(独立以降のもの)が、ソ連が現存した時代に出版された地名大辞典に比べ、全くもって参考するに当たらない、ということはないと思います。 については賛成ですが、しかし、問題はウィキペディアのガイドラインが要求している「オーソリティー」の問題です。単純に言えば、こうです。(たまたま)ソ連時代に出版された、日本を代表する地理学者の名を冠した地理事典に比べ、オーソリティーに関して太刀打ちできるような情報源が、ウクライナの独立後(いや、別にウクライナ語名で書かれていれば「前」でもよいんですけど)に出されているでしょうか。

また、一応決まりですので形式的に言及しておきますが、 Wikipedia:出典を明記する(およびその下位の Wikipedia:信頼できる情報源)では、個人サイトは原則として出典として使用してはならない、と規定されています。私の解釈では、これは絶対に使用してはならないという意味ではなく、それが「個人の独自研究」ではなく一般に広く認められるような主張であるかどうかをよく検証してからどうぞ、という意味だと思うのですが、阿部教授の「ウクライナ地名の日本語表記について」という記事はどの程度「市民権」を得ている主張なのでしょうか。(この点、「阿部教授のご主張はおかしい」という批判文ではなく、単純な問いだとお考え下さい。というか、私はこういう情報源を使ってますんで、他人のことは言えません……。ただ今回は、他方で存在するそれなりのオーソリティーがある情報源の表記を覆すほど、オーソリティーがあるかどうか、という問題です。)

なお、教授は地図では「リヴネ」と表記なさっていますが、 一覧表では「リーヴネ」と表記されています。また、例えば地図でも一覧表でもご自身で執筆された本文内でも「ルハーンスク」、「ウーシュホロト」などと表記なさっており、以下勝手な推測ですが、教授に「リーウネ」だとまずいですか?と質問すれば、それほど否定的なお返事は返ってこないのではないかという気がします。

今後徐々に再検討を重ねていく、という基本方針に異義はございません。そもそも、ウクライナ語の地名に限らず、すべてのウィキペディアのページは日々の見直しが欠かせないと思います(自分は作ったページほっぽらかしですが……)。まあ、新しい情報源を見つけるたびに一喜一憂してページ名を右往左往する必要はないと思いますが、検討なり、情報提供なりは有意義であると思います。--PRUSAKiN 2010年12月2日 (木) 04:03 (UTC)[返信]

「反対」とこそ書きましたが、結局、リーウネとリウネのどちらかが妥当であるというには、決定的な根拠が殆どないのが現状であることを確認しているだけのように思い始めております。阿部教授のウェブサイトは以前はウクライナ研究会の公式ウェブサイトでしたので参考にしましたが、現状では「跡地」ですので、最高のソースとは思っておりません。一方、PRUSAKiN様がご主張なさっている『世界地名大辞典』がいくら地名表記に関してオーソリティーであっても、ウクライナ語とは音韻体系に少なからぬ違いのあるロシア語(この表現は条件的ですが)による表記ローヴノから、ウクライナ語の表記をリーウネと導くのは、これも根拠としては随分弱い主張でしょう。(アクセントのある箇所をどれくらい長く読むかという点でも、ロシア語とウクライナ語には違いがあると言う説も聞きます(今回ソース未確認)。)ただ、リーウネという表記があり得るという点は理解しておりますし、更なる参考になりうる表記例が見つかることを希望し、変更に関する議論を深めたくあります。ところで、「ハルキウ」の表記変更はわたしが提案しましたが、東京外国語大学の中澤英彦教授の首長では、「ハールキウ」とのことです。ただし、長音を表記するかしないかに関しては、教科書を出版された時点では統一したルールを設けていないとのことでした。--Takaci 2010年12月5日 (日) 10:05 (UTC)[返信]

1. ウクライナ語とは音韻体系に少なからぬ違いのあるロシア語(この表現は条件的ですが)による表記ローヴノから、ウクライナ語の表記をリーウネと導くのは、これも根拠としては随分弱い主張でしょう というご指摘につきましては、後半部分(これも 以下)については賛成致しかねます。なお、前半部分には反対ではありませんし、アクセントのある箇所をどれくらい長く読むか 以下の部分についても読んだことがあります(私も今ソース未確認(苦笑))。

簡単に言えば「ウクライナ語とロシア語のアクセント発音はそれほど変わらない。少なくとも日本語仮名表記で区別をあえてつけるべきほどには違わない」と思うからですが、もう少々詳しく言えば以下のとおり。

  • 第一に、ウクライナのロシア語母語話者(ウクライナ語・ロシア語のバイリンガル的母語話者を含む)は両言語の、言語学的微差を実際問題としてほとんど区別しておりません。日本語翻訳でそこに区別をつけるのは「過剰」でしょう。
  • 第二に、こちらの方が重要な理由だと考えておりますが、同じ原理で構成されている言語グループについては原則的に同様な表記法を用いるべきであり、そのグループ内部での個々の言語間の微差に拘りすぎるのは好ましくないと思います。例えば、言語にはアクセントを音の高低で表す言語と長短で表す言語がありますが、後者に属するロシア語とウクライナ語の二者間の微差を仮名表記法で強調するあまり、ウクライナ語の表記法を前者の表記法に混同してしまうのは不適切でしょう。ウクライナ語の表記法は、ロシア語のそれと原則的に同様の扱いであるべきです。

つまり、仮に「ロシア語名はローヴノ」と本文に記載した場合に「ウクライナ語名はリウネ」と書くのは、両言語が原則的に同じ発音原理・規則を持っているにも拘らず、あたかも違うかのような印象を与えてしまいます。近縁の二言語の差異を論じる際には必要なポイントですが、より遠いグループ(つまり、アクセントを長音化しない言語グループ)を念頭に入れた場合、若干の長短の区別は無視すべき微差でしょう。

別の言い方をしますと、「多少の違いはあるだろう」という事実を、「多少の違いはあるだろう」→「少なからぬ違いのある」→「違いがあるのだから表記法も分けるべき」と解釈・評価するのか、「多少の違いはあるだろう」→「多少しか違いがない」→「表記法に大幅な違いがある(差異を設ける必要がある)とは考えられない」と解釈・評価するのかの違いだともいえます。私は後者の立場をとっており、その理由は上で述べた第二の観点によります。ウクライナ語とロシア語の微差を気にしすぎるあまり、より遠いグループにある英語やドイツ語での表記法などにくっつけるのは適切ではありません。

2. さて、結局表記法は両方あるとしかいえないという現状は、阿部教授のウェブサイトで教授個人がすでに両方の表記法「リヴネ」と「リーヴネ」を用いていることから、具体的に明らかになりました。仮に『世界地名大辞典』の表記「ローヴノ」が根拠にならないとした場合、特にどちらかを優先させるような決定打には現時点では欠けることになりますが、このように外部出典では決着がつかない場合、ウィキペディアの内部規約(ガイドライン)によって結論を導き出すことになると思います。この場合、主要ガイドラインのひとつである Wikipedia:表記ガイド#外来語によれば、ウィキペディアでは「長音記号「ー」は要否が不明確ならば、付ける方向で統一します。」と規定されております。これにより、ウィキペディア的には(≠学術的には)「リーウネ」を採用することになるでしょう。 更なる参考になりうる表記例が見つかることを希望し、変更に関する議論を深めたくあります には個人的興味はありますが、ただその種の議論はウィキペディアの扱える(ウィキペディアで裁定できる)範疇を超えてしまいそうです。

3. ところで、ふと気になったのですが、 Рівне の発音が「リ(ー)ウネ」ではなく「リ(ー)ヴネ」であるという可能性はありませんか?「リヴネ」あるいは「リーヴネ」と書いた日本語出典は若干見ていますが、「ウ」と表記したものは見ておりません。もし同じ発音であるにも拘らず同じ出典内で「リヴィウ」で「リヴネ」と書いているのだとしたら、あまりに表記法が不統一で脈絡がないのではないでしょうか?--PRUSAKiN 2010年12月10日 (金) 06:35 (UTC)[返信]

ご返答ありがとうございます。最大の問題は、この議題に関心を持ってくださる方が何年経っても他に現れないことでしょう。いずれは増えるだろうと思いながらも、なかなか注目して頂けないのは残念です。

ご指摘頂いた、1.「ウクライナのロシア語母語話者(ウクライナ語・ロシア語のバイリンガル的母語話者を含む)は両言語の、言語学的微差を実際問題としてほとんど区別して」いない件ですが、ウィキペディア上のウクライナの表記法は、基本的にウクライナ語学、音声学を基に考えられていると理解しております。現状、言語学、ウクライナ語学を専門に学んでいない方々は、例え彼らがウクライナ出身であろうとも(ウクライナ語が母語であろうとも)、正しいウクライナ語の発音を詳細には残念ながら理解していません。語末、また子音の直前の「В」の発音、「Г」「Ґ」の区別、「Ш、Щ、Ч」における発音の硬軟のロシア語との区別等々、ロシア語の影響を受けて、ウクライナ語の規則からすれば正しくない発音をする話者が多いのが実情です(発音に限った問題ではありませんが)。コミュニケーションを行う際には必ずしも大きな問題になることではないのですが、表記法を考える際は規則に準じて判断をする必要があると思っており、その点で必要な箇所において日本語翻訳で区別をすることを「過剰」とは思いません。

2の「同じ原理で構成されている言語グループについては原則的に同様な表記法を用いるべきであり、そのグループ内部での個々の言語間の微差に拘りすぎるのは好ましくないと思います」という件もまた、同意しかねます。そのように専門家の方々が発表されているならともかく、同様の表記法を用いるべきか否か、差異にこだわることが好ましくないか否かを判断するのは、現状ある言語グループ間(今回はロシア語とウクライナ語)の表記の違いを比較した上で、同様の表記法が用いられているか、言語間に差異がないかを確認した上で行われるべきでしょう。少なくともウクライナ語からの日本語表記のアクセント箇所の長音表記は、わたしの記憶する範囲では、一律には表記されておりません。独自にウィキペディア上で同じ原理で構成されている言語グループに同様な表記法を採るよりは、現存する各言語の表記を確認した上で判断されることが好ましい箇所と思っております。これはご指摘頂いたような「違いがあるのだから表記法も分けるべき」という考えではありません。現状ウクライナ語からの日本語表記において長音がどのように扱われているかを確認した上で、必ずしも原則的に表記するのではなく、傾向を把握した上での各ページでの議論が必要な事柄だと思っております。(ちなみに、東京外国語大学の中澤英彦教授は、ハルキウは「ハールキウ」が好ましいとの立場だったと記憶しております。)

発音が「リーヴネ」に近いのではないかとのご指摘に関しては、Рівнеの「в」は「ў」の発音(ウー・ネスクラドヴェー)である点を確認しております。これを、「リーヴネ」とするか「リーウネ」とするかは、議論の尽きないところですが、日本における中井氏・中澤氏の両ウクライナ語教科書では、「ў」の発音は基本的に「ウ」との表記を採択されておりますので、今回敢えて「リーヴネ」にする必要はないかと思います。また、いずれは発音表記のみの辞書を買って議論の際に報告出来ればと思っていますが、今回は在宇研究者の方に質問をしただけです。ご容赦を。

さて、では今回、「リウネ」を「リーウネ」に変更することが好ましいかどうかなのですが、主要ガイドラインのWikipedia:表記ガイド#外来語をもって「リーウネ」にするという手段を採る前に、現時点で存在する表記を確認することが優先されるべきだと思っております。再三ですが、議論の元となった『世界地名大辞典』の「ローヴノ」と表記からの変更には賛成出来ません。一方で、この都市名の表記に「リーヴネ」ないしは、準ずる長音表記を伴ったものが「リヴネ/リウネ」に対して一定の割合で確認出来るのであれば、改名の議論も身のあるものとなるでしょう。事例検証をする前にガイドラインにのみ則って改名するのは、好ましくないことと思いますが如何でしょうか。(ところで、在宇日本大使館のウクライナに関する種々の表記は、現時点では、数点の例外を除き、基本的にロシア語からの表記で統一されたようです。まだしばらく表記の問題は解決からは程遠い状況が続きそうです。)--Takaci 2010年12月11日 (土) 10:38 (UTC)[返信]

この議題に関心を持ってくださる方が何年経っても他に現れないことでしょう うむ、まさにそのとおり……。

第一の点については、「そもそも厳密には長音ではない(つまり、『アクセント音が長く発音されるから、結果として日本語の長音のように聞こえる/発音される』というだけで言語学的に『長音』であるという訳ではない)発音について、どの程度長く発音されれば長音符を用い、どの程度だったら用いないのか」という問題があります。日本におけるロシア語教育では「アクセント音は 2 倍」と教えていると思いますが、「約」ってのが(仮に厳密に計れたとして) 2.2 倍なら「約 2 倍」の範疇に入るのか 1.8 倍ならどうなのか等、規定がありません。従って、「実質長音」の基準として考えているようなロシア語の「約 2 倍」の基準がそもそも曖昧であり、これは観念的基準でしかなく明快な基準として用いることができません。従って、ここでウクライナ語のアクセント音がロシア語のアクセント音「約 2 倍」に比して仮に 1.8 倍か 1.7 倍しか伸ばさなかったとしても、それが「約 2 倍」にカウントできないのかどうかを論じるのはナンセンスだと私は考えているわけです( 1.5 倍未満なら「約 2 倍」とはいえないと思いますが、私はそんなに短いことはないと思います)。

また、同様に、ロシア語でも文章中において言うまでもなく発音の長さが変わりますし、個人差もありますので、そのような状況で長短を論じるのはナンセンスではないかと思いました。それをい言いますと、長い「ウ」である у と短い「ウ」である ў はどうしましょうとか、 ій はどうしましょうとか、際限がありません。

それらの話とは別に、私はウクライナ語母語話者の発音(アクセント音の長短)においてウクライナ語とロシア語が「日本語表記であえて書き分けなければならないほど」差があるとはまったく思っていませんが、それについて「出典を出せ」と言われると出せないので、その点についてはこれ以上の話は難しいかと思います。つまり、お互い「私の感覚ではこう思う」の範疇を脱せないですよね。補足)ここで話している「発音」云々の話は、特記ない限り「アクセント音の伸ばし具合」についてのみを念頭に置いています。前回コメントで 「В」の発音、「Г」「Ґ」の区別、「Ш、Щ、Ч」における発音の硬軟 等も例示して 表記法を考える際は規則に準じて判断をする必要があると思っており、その点で必要な箇所において日本語翻訳で区別をすることを「過剰」とは思いません。 と結論付けされていましたので、この点に誤解があるのではないかと思いました。言うまでもないことですが、私はそれらの発音がロシア語とウクライナ語で区別がないと主張しているわけではありません。飽くまで、「アクセント音の伸ばし具合」に限っては(実用上)まったく同じか、少なくとも日本語の長音符の有無で「ローヴノ、リウネ」のように区別をつける必要があるほどの違いはない、 表記法を考える際は規則に準じて判断をする必要がある とはいえ、その基準となるような明確な 規則 そのものがあやふやである(あやふやな基準を元に考えても意味がない)、と述べているものです。この点、誤解があるようなので補足しておきます。(以上小フォント部分後日補足--PRUSAKiN 2010年12月13日 (月) 05:30 (UTC)[返信]

なお、ウクライナ語話者の個人間での発音の揺れについてご指摘がありましたが、それならば日本語話者側にも問題があります。つまり、日本語には非常に方言差が激しいわけで(当然『共通語』でさえも方言からの影響は排除できない)、同じ仮名表記を見ても人によって読み方が違ってしまいます。この件は、そこまで考慮しますか、という問題でもあります。

第二のご指摘については、理屈としてはまったく異論がありません。上ではそのような書き方をしましたが、基本的には私も同様に考えています。ただ、仮にある未知の言語を日本語で仮名表記をする場合を考えた場合、近縁の既知の言語における表記法や、似たような発音がどう仮名表記されているかといった点を参考にするのは、普通じゃないでしょうか。似ているのにあえて別の表記法体系を用いる、というのは、何かそれなりの理由がなければ必要性が理解できません。

尤も、誤解があるようなのでいちおう強調しておきますが、私は絶対にそうすべきだと言っているわけではなく、そうしても絶対に「おかしくは」ないでしょう、と言っております。「おかしくは」ないということはたんに「間違えということはない」というだけであり、それが「とても正しい」ということとイコールでないことは、言うまでもありません。

Рівнеの「в」は「ў」の発音(ウー・ネスクラドヴェー)である点を確認しております というのは、すみません、どこの情報源(書籍?)で確認できますか?手持ちの&オンラインのウクライナ語辞書にはどれにも発音記号が一切書かれておらず、非常に不便です……。

最後の点については、特に異論はありません。最終的な決定方法としてはガイドラインの使用がありますが、その前にいろいろ調べるのは勿論必要でしょう。私がそれを「端折った」のは、調べても「両方ありますね」以上の結論が出なそうに思えたためです。時間があれば何らかの本を見てきますが、時間がないのでしばらくできません。

あと、これを言ってしまうと身も蓋もありませんが、一度改名してももう一度改名提案して戻すことはできますので、そこまで深刻になることはないとも思います(面倒なのでなるべくそうならないよう努力した方がよいですが)。

在宇日本大使館は不思議ですね。私が中学か高校で習ったことでは、「韓国は日本の地名・人名を日本語読みで表記してくれるから日本も韓国のは韓国語読みし、中国は中国語読みで日本の地名・人名を書くから日本でも日本語読みしている」ということでしたが(実際、 NHK などを見るとそのとおりになっております)、ウクライナが日本語の名称を中国語読みするから(?)その仕返しにウクライナの名称をロシア語名で表記しているのかな?外交儀礼上、問題だと思うんだけど。この分だと、日本大使館がウクライナ語名を採用するより先にウクライナがロシア語を公用語化しそうですね(苦笑)。

最後に一応確認しておきますが、私がここで論じているのは(特に断りがない限り)完全に「ウィキペディアでは」という前提での話です。つまり、ウィキペディアでは内輪の諸規定がありますので、その点への考慮を大なり小なり含んで、その前提で話しています。従って、私はここで「学術的には」という本質的な話は議論の「本題」としては持ち出さないつもりですし、個人がウィキペディア外でどう表記するかについてはその人の責任範囲内において自由だと思います。実際、学会関係のページを見るとかなり自由度の高い表記法が許されているようですね(よく言えば自由、悪く言えばバラバラ)。その点を否定して自分の個人的主張を浸透させようと考えているわけではありませんし、正直なところを言いますと、私の好みや個人的考えはともかく、長音符の有無くらいの問題は畢竟「どっちでもいい」問題だと思っています(身も蓋もない……)。ただ、ウィキペディアのページ名ではどちらかに決めなければならないので。 в とかはあまり「どっちでもよくない」と思います。--PRUSAKiN 2010年12月12日 (日) 17:12 (UTC) 補足--PRUSAKiN 2010年12月13日 (月) 05:30 (UTC)[返信]

一方的に書き続けていて心苦しく思っているのですが、言いたかったことがもう少しマシにまとまったような気がするので、また書かせて下さい。畳み掛けるように書きまくっていると、物凄くその主張を押し付けているような印象が生じてしまいますが、そのようなつもりではなく、たんに「いいたかったこと」をより性格に伝えようとしている努力だと見ていただければ幸いです。

さて、本題です。

問題はみっつ。

  1. まず第一に、そもそもウクライナ語のアクセントはいわゆる長音のように発音されるタイプのアクセント音なのか、音の高さで表されるタイプのアクセント音なのか
  2. 第二に、ロシア語のアクセント音が「約 2 倍」の長さ、すなわち日本語で言うところの「実質的な長音相当」と説明されるのに対し、ウクライナ語のアクセント音は「実施的な短音相当」の発音で表されるのか
  3. 第三に、仮名表記においてしばしば長音符を用いて表現されるロシア語のアクセント音に対し、同様の場合に(同様の場合とは、以下の Севасто́поль の例をご参照下さい)ウクライナ語のアクセント音は仮名表記で短音で表記すべきほどに短く発音されるのか

参考例を簡単に言えば、以下のようなことです。

  • ドイツ語や英語などのアクセントは、音の高低で表される。
  • ロシア語のアクセントは、音の長さで表される
  • 日本語の長音は、音の長さで表される。(『長音』なので当たり前ですが。)

結論を言いますと、ウクライナ語のアクセント音の長さで表されます。仮にロシア語のアクセントが「約 2 倍」で発音されるのに対しウクライナ語では「 1.8 倍」しかなかったとしても、大枠で言えば、最も近い発音(アクセントの表し方)をするのはドイツ語や英語ではなくロシア語です。ロシア語のアクセント音が日本語で長音符を用いて表されるのと同程度に、ウクライナ語のアクセント音が日本語で長音符を用いて表されるのは合理的で「問題ない」と思います。

「問題ない」、つまり「絶対そうすべきだ」と言っているのではありません。「そうしてもよいでしょう」と言っているだけです。また、同程度に、というのは、より積極的に、より過剰に、長音符を用いるべきだという意味ではないことを意味しています。

つまり、一般論として考えた場合、「ロシア語名ではアクセント音を長音で表すのに、ウクライナ語名では短音にする」という表記法の不一致は妙な誤解の元にしかならないと思います(逆の場合もまた然り。ウクライナ語名では長音で表すのに、ロシア語名で短音にするのは誤解の元)。

確かに РовноРівне とでは綴りも読み方も違うのでご指摘については的を得ている部分もあると思いますが、例えば Севасто́поль のロシア語名を(地名事典に従って)「セヴァストーポリ」とした場合にウクライナ語名は「セヴァストポリ」、とするような話を私は想定しています。仮に本当にウクライナ語の -то́- が日本語の長音「トー」よりは短音「ト」に近く発音されるのであれば「ロシア語名は『セヴァストーポリ』、ウクライナ語名は『セヴァストポリ』」とした方がよい、むしろそうすべきだと思いますが、以下の二点で私はその表記法に反対です。

  • 両者の発音は、仮名表記であえて表記を変えるほどの違いはない。
  • ウクライナ語のアクセントは音の長短で表されるタイプのアクセントであり、日本語の「実質的な短音」に相当しない。

(なお、もしウクライナ語のアクセント音が日本語の短音に相当するような長さで発音されるというのであれば、その根拠(検証可能な出典)を教えて下さい。)--PRUSAKiN 2010年12月18日 (土) 14:19 (UTC)[返信]

しばらく返答が出来ませんでした。申し訳ありません。まず、「ロシア語とウクライナ語の長音の差」については噂の類でしか聞いておらず、出典は確認しておりません。PRUSAKiN様がご指摘なさった「表記法に差をつけるべきか」という件ですが、アクセント箇所の長さに関しては出典が確認されない限り、「ウィキペディア上での表記法では」特に差をつける必要はないとの意見に賛同いたします。なぜ確認していないことをわざわざ言ったかというと、実際にロシア語とウクライナ語では実在する表記には差があるのではないか、という疑問があったからです。今回、わたしは「現時点で存在する表記を確認することが優先されるべき」という点を主張しており、すなわち、それはウィキペディア上の表記法の変更を促すものではなく、現状の研究者の間での表記法に対する考え、ないし実在する表記をほとんど確認することなく、ウィキペディア上の表記法を基にのみ表記を変更することはよろしくないのではないか、という疑問提示であります。同時に、どのような資料を確認するべきか、確認可能か、という質問を共有することで、今後の表記変更の際の方法についても意見交換をしたいと思っております。資料確認無く議論、決定をすることは信頼上の問題であります。可能な場合は資料を確認し、資料が全く確認出来ない際は表記法に則り、また実在する表記とウィキペディア上の表記法との決定的な齟齬がある、という場合には議論をもって解決することが肝腎と思います。ですので、現状の議論において、リウネ、リーウネ間でどちらかがより優れた表記であるかについては、情報不足で判断が出来ませんし、さほど重要ではないとの指摘も頷くことはできます。問題に思っている点は、ウクライナ関連の各ページにおいて、ウィキペディア上の表記とそれ以外の表記の乖離があまりに激しい点につきますし、その原因については、資料確認が不足しているのではないか、資料の確認、実在の表記と表記法との擦り合わせがもっと必要なのではないかと思っております。--Takaci 2010年12月19日 (日) 20:24 (UTC)[返信]