ナイトウォッチ三部作
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『ナイトウォッチ三部作』(ナイトウォッチさんぶさく)は、上遠野浩平による日本のライトノベルシリーズ。イラストは中澤一登が担当。『ぼくらは虚空に夜を視る』『わたしは虚夢を月に聴く』『あなたは虚人と星に舞う』からなる三部作である。徳間デュアル文庫刊。第一作は2000年に発表された。
なお、本シリーズには公称とされるシリーズ名称が存在せず、本項の銘記は完結編である三作目に付属していた帯に表記されていたもの。『ナイトウォッチシリーズ』とも呼ばれることもある。
2012年から星海社文庫より復刊されており、こちらでは『ナイトウォッチシリーズ』を公称している。
ストーリー
本シリーズは、それぞれの作品は設定と舞台背景を同一としながらも、登場人物や物語、展開する舞台は大きく異なる。また上遠野浩平の執筆した他の作品と、設定や登場人物において大きな関わりを持っており、『ブギーポップシリーズ』の世界からは遥か未来の出来事である。
三部作のほか、徳間デュアル文庫のアンソロジー小説『ノベル21 少年の時間』に収録された外伝作品『鉄仮面をめぐる論議』がある。
- ぼくらは虚空に夜を視る
- 工藤兵吾は幼馴染の槇村聡美との関係や、所属しそびれた野球部との付き合いに悩みながら学校生活を送っている普通の高校生。工藤はある日、校舎の下駄箱に入っていた一通の手紙に呼び出され、一人の女子のもとに向かう。そこで待っていた少女との出会いから彼の日常は少しずつ、しかし唐突に変化することとなる。ただの高校生であるはずの彼が、世界の真実を知った時から、全人類を守る戦いに巻き込まれて絶対真空へと身を投じていく。
- わたしは虚夢を月に聴く
- 醒生弥生は将来作家になりたいと希望している女子高生。彼女は消えてしまったある一人の友人のことを忘れられずにいた。
- 男なのか女なのか、誰なのかも全くわからないその人の存在を追い求める弥生。彼女は信頼できる相談相手である妙ヶ谷幾乃によって紹介された、探偵である荘矢夏美に依頼する。「あの人のことを調べて欲しいんです」と。
- あなたは虚人と星に舞う
- 鷹梨杏子は周囲の人間からは「キョウ」と呼ばれている女子高生。クラスでも一目置かれていながら親しい友人も作らない彼女には秘密がある。
- 彼女こそがただ一人で世界を守る存在であり、世界の全てこそは彼女のために存在していた。その彼女自身が抱えている謎を解き明かした時に人類の天敵である存在との邂逅は果たされる。
- 「怒り」を持ち続けた少女キョウの最期の物語であり、ナイトウォッチ三部作の完結編。
- 鉄仮面をめぐる論議
- マイロー・スタースクレイパーは変な奴である。全身を中世騎士の鎧で纏い、周囲の人間は彼を敬い疑いそして常に恐れている。
- しかしそれでも彼は人類最後の希望であり、虚空牙という超存在に立ち向かえる唯一無二の存在であった。その彼なぜ生まれたのか、どのように成長していくのか、そして最後にどういう決断をするのかを記した物語。ナイトウォッチ三部作の外伝ストーリー。
兵器・設定
- ナイトウォッチ (Night Watch)
- 人類が作り上げた最強の超光速戦闘機。別名<夜を視るもの>。
- 「相剋渦動励振原理」に基づく「時空切断航法」によって光速の約5000倍のスピードでの航行が可能(船体そのものは光速の70%程で、時間そのものを7000倍に加速している)。機体の内部に進むにつれて時間の流れを変化させる技術(時空切断航法)を採用し、「コア」と呼ばれる操縦者は超光速の稼動にも対応可能となっている。
- 外観は基本的に骨格標本のつぎはぎのようで、骨細工のような姿。全長は260mほど。武装はヌル爆雷、界面バスター、亜空間ブラスター、強重力子メギド、エグゼ粒子弾などで威力はいずれの武器も原水爆の数千兆倍以上であり、数発で太陽系サイズの星系ならば容易に消滅させる。他に空間消滅させる攻撃や、亜空間への転移攻撃なども可能。また、半径777億7777万7777kmの空間認識能力や瞬時に機体を修復する機能を有する。
- コアと呼ばれる直接の搭乗者の他に、もう一人スタビライザー(精神安定装置)と呼ばれる人間が存在しており、基本的にシステム上は二人組となる。また、軽量機であるトワイライトクラスや、初期型にはデザインの異なる人型も存在している。極めて強力な戦闘能力を誇る兵器でありながら、有人のシステムを採用された背景は、人類全体のフランケンシュタインコンプレックスの顕在化の結果であった。
- なお、『冥王と獣のダンス』(電撃文庫)において枢機軍によって使用されていた旧時代の遺物である自動生産・プラントプルートゥは、虚空牙に敗れ、地上に墜落したナイトウォッチの一機である。これによればナイトウォッチにはサブシステムとして、移住惑星を開拓するための自己生産機能が搭載されていたことが判明している。本来恒星間戦闘と移動を行う機体であるため、エネルギー量は尋常ではなく、一機で地上の生産を数千年は余裕で賄うことが可能であった。
- 名称の由来はジェイムズ・イングリス著の『夜のオデッセイ』の原題"Night Watch"から。
- 虚空牙(こくうが)
- 「天敵」と人類が定義付けた存在。100m程の光の巨人の姿を取っている。戦闘能力はナイトウォッチを軽くあしらえる程であり、工藤兵吾が現れるまでは事実上、人類には互角以上に戦えた例は存在しなかった(マイロー・スタースクレイパーは特殊存在であるため除外する)。
- その正体は不明であるが、ヒトが持つ「心」にのみ興味を持ち行動を起こしている。本人達によれば「神=全能者」ではない(「心」の存在意義への疑問を内包しているため)とのこと。しかし、相克渦動励振原理によって不可能であると証明されている、時間の超越や逆行も容易に行っており、基本的にあらゆる事象を起こせる様子。
- 人型を取っているのは人類が敵愾心を失わず、かつ敵として認識し易いようにとの配慮である。初期の襲来では人類側からのコミュニケーションはことごとく無視しており、また2000億人程にまで膨れ上がっていた人類を、数年で3億人以下にまで減らした。ただし彼らに殺害したという感覚、概念は存在しておらず、虚空牙自身はただ興味を持って人間を弄っただけだった。その後は、人類がギリギリのところで生き延びれるようにと、戦闘においても決して壊滅しないように手心を加えたり、「人類の守護神」マイロー・スタースクレイパーを人類に送り込んだり、と様々な便宜を図っていた。人類側からは「天敵」として共通認識されているが、実際には虚空牙にとって人類はそういった比較対象にすらなっていないのが実情であり、そのことに気付いている人間はほとんどいない。
- 『ブギーポップシリーズ』や『ソウルドロップシリーズ』(祥伝社)においても彼らの送り込んだ存在は登場しており、各々の作品においてヒトの心を知るための行動を見せている。
- ジャイロサイブレータ(多層次元集積演算機)
- 人類を運び、超光速で航行しているカプセル船のコアシステム。恒星間の観測記録と軌道修正計算をしている。また舞台となる「世界」を過去のサンプルから読み出し、再現しているシステムでもある。
- カプセルボート980の最上位制御システムであり、人類史上最も長期間に渡って連続稼動している機械の一つ。月や様々なコロニーに存在しており、『ぼくらは虚空に夜と視る』に登場したものは5000年以上もの間稼動し続けている。
- 『ヴァルプルギスの後悔』(電撃文庫)に登場した魔女ヴァルプルギスによれば、ジャイロサイブレータの高度な演算能力であれば、ヒトの魂にも近い何かに近づいており、"サイレンの海"に訪れることも可能かも知れないと語られていた。
登場人物
ぼくらは虚空に夜を視る
- 工藤兵吾(くどう ひょうご)
- 主人公。公立高校に通う男子学生で元野球部員。幼馴染の槇村聡美と共に高校生活を送っていたが、ある日全く唐突に人類の命運を巡る戦いに巻き込まれることとなる。ぶっきらぼうで基本的に人間付き合いが上手な方ではないが、他人の心情を察する機微には長けている。身近な人間関係に悩むことも多いが、信頼を寄せた人間に対しては敬意を払う。幼馴染である槇村聡美とは淡くも大切な関係で結ばれている。
- 本来はナイトウォッチ「マバロハーレイ」の予備コアであったが、それまで人類史上が成し得なかった戦績を初戦で挙げた。また、他のナイトウォッチと異なり、コアとスタビライザーを兼任している。人類史上始まって以来の戦闘の天才であり、時間すら越える虚空牙が長い人類の歴史の中で見つけた人類史上最強の戦士である[1]。それは彼の戦闘センスのみを指すものではなく、彼の持つ生き方や周囲の人間への心情、自分の歩む道は「途中」であり終わりが無いことを知りながら、そのことを悲観せず進もうとする精神の強さを評価したもの。
- 最終作『あなたは虚人と星に舞う』に置いても登場し、キョウの抱えた内面の問題への解答を提示した。
- 槇村聡美(まきむら さとみ)
- 兵吾の幼馴染で同じ団地に住み、同じ高校に通う女子高生。気が大変強く時折手が出たりもするが、基本的には他人の心情を思いやる、心優しい少女である。彼女に関わっている一件から、兵吾が人間関係に悩んでいることを気に病んでいる。また兵吾のことを憎からず思っているようで、彼がラブレターを貰ったと勘違いした時は動揺を見せた。兵吾の相談相手として、妙ヶ谷幾乃と彼を引き合わせたのも彼女である。また、彼女の存在が兵吾の心の中の最も深い部分で戦う動機となっていた。
- 景瀬観叉子(かげせ みさこ)
- 兵吾の同級生でバスケット部のマネージャーも勤める眼鏡をかけた美しい少女。口数は少ないが大人しいタイプではなく、クールな性格。兵吾を導き「世界」の正体を教えた人物でもある。
- ナイトウォッチ「リーパクレキス」のコアであるが、実際には観叉子自身はリーパクレキスのスタビライザーと入れ替わっており、コアとスタビライザーの立場は逆になっている。これは互いの利害条件が一致した結果であり、それぞれが納得のいく立場への移行を実現した結果であった。しかし、様々な問題を内包しているらしく、管理システムであるジャイロサイブレータには期待されていなかった。自他を含む様々な事柄を客観的に見ている。
- 妙ヶ谷幾乃(みょうがや いくの)
- 若き人気女性漫画家で、聡美を初めとした女子中高生にカリスマ的人気を誇る。本名はfs4'025で通称はヨン。その正体は世界の「管理者」「修理屋」で、世界を構成しているジャイロサイブレータの末端として、世界の運営を妨げる存在の排除を行っている。
- 普段は人の目を気にしない野暮ったい格好をしており、正体を現した時はいわゆる未来世界のファッションとなる。普段の性格は大らかで寛容なため、相談役としては向いているが、一方で管理者としての任務のためには手段は選ばず、兵吾に色仕掛けを仕掛けたこともあった。
- 『わたしは虚夢を月に聴く』では小説家として別のヨンが登場し、同様の役割と果たしていた。
- 青嶋麿之介(あおしま まろのすけ)
- 18人もの女性を殺害した凶悪連続殺人犯。容姿は中肉中背で20代後半の男。正体はカプセル船に密航した地球人内部の対立勢力の人間であり、言い換えるならばテロリストである。
- その目的は自分たち以外の勢力の新天体への到達阻止であり、5000年もの間世界の裏で破壊工作を行っていたが、兵吾とヨンの機転とコンビネーションにより倒された。その後虚空牙にその肉体を利用され、兵吾と虚空牙は対面を果たすことになる。
- その際の彼の言葉によれば、人類が虚空牙と最初に接触してから(『ブギーポップは笑わない』から)1万年弱の時間が流れていることが明かされている。
わたしは虚夢を月に聴く
- 醒井弥生(さめがい やよい)
- 主人公。作家になることを夢見ている女子高生で県会議員令嬢。高校二年生。
- 彼女は親しかった友人が消えてしまった事自体に何かを感じて、妙ヶ谷幾乃に相談を持ちかける。そして探偵の荘矢夏美を紹介されて、その行方の捜査を依頼した。
- 一年後に彼はコーサ・ムーグに出会い、同行することで世界の真実に辿り着く。
- 荘矢夏美(そうや なつみ)
- 個人の私立探偵業と営む女性。友人の妙ヶ谷幾乃に持ちかけられた、弥生の仕事を引き受けることで事態に巻き込まれる。彼女が事件を追いかけることで世界の真実と謎の存在の正体が解明され始める。
- 妙ヶ谷幾乃(みょうがや いくの)
- 若き人気女性小説家で、弥生を初めとした女子中高生にカリスマ的人気を誇る。正体は前作同様「ヨン」であるが、前作に登場したヨンとは別人物である。彼女達は基本的には全員がナイトウォッチの開発に関わった一人の天才科学者をオリジナルとした一種の人工知能である。
- シーマス
- 虚空牙の襲来以前に月面探索用に作られたウサギ型のロボット。徒歩で月面の探索を行い、月の鉱物や砂などから体内で紙を精製し、地図を描いてアウトプットする機能を持つ。感情を持ち、どこまでも前向きな姿勢を示す。夢は本を書くこと。
- 妖精/ヨン
- シーマスを作った妙ヶ谷博士のホログラム。姿は妖精のようにデフォルメされている。シーマスの脳内でのみ再生され、アドバイザーとして活躍する。
- 少女(しょうじょ)
- 正体不明。長い黒髪で、透き通った恐ろしくまっすぐな眼差しを持つ少女。本作中では「運命の失敗作として闇に消えていた可能性」を名乗っていた。ジャイロサイブレータに因る、過去世界再現を行うためのデータ再現率が高かったために、その人物の精神の波長が因子として独立した形で復活した。復活した彼女は最早情報だけの存在ではなく、虚空牙には認識できず、生きた人間には夢で目視できる超常の存在「心」として現実空間に現れた[2]。
- スタースクレイパー
- 虚空牙に対して唯一対抗できる偶発的超兵器であり、「鉄仮面」「星に触れるもの」とも呼ばれる存在。彼については後述する。
あなたは虚人と星に舞う
- 鷹梨杏子(たかなし きょうこ)
- 主人公。あだ名はキョウ。普段は女子高生としての生活を送っているが、その正体はナイトウォッチ「ヴルトムゼスト」のコアである。気が強く割と大雑把な性格で、現代的視点で見た場合は世間知らずとなる。自らに向かってくる敵に対しては冷徹な戦士として迎え撃ち、一度心を許した相手にはかつて敵であったものにあっても友人として接する。
- 身体能力、学習能力、精神能力のいずれもが、コアとなるべき合成人間の中でも、さらに強力で特別な存在として誕生した。一方で強靭な精神力の裏側に常に何かに対する「怒り」を秘めており、このことは彼女の行動原理に大きく関わっていた。太陽系外縁空域に生存している只一人の人間。最終局面において発生した事態に対し、彼女は自らの望むままに最後の選択を行った。
- 公坂尚登(きみさか なおと)
- 男子高校生。本名は「センチュリオン」、通称「センチ」。人形のように綺麗に整った容姿にスラリとした背の体型。容姿に関しては本人は「他人に嫌悪感を持たれ難い外見」としているが、キョウの好みではなかったようだ。
- その正体は、宇宙港の総合管理を担当しているマルチフェイズインターフェイサであり、キョウのパートナーと守護者としての役割も果たしている。キョウの精神を保つ仮想世界全てを管理してることから、「世界」の支配者を自称する。性格は掴み所がなく、人懐っこい。一方で、彼の果たす役割の全てをキョウの存在に見出しているため、彼女を守るためにあらゆる手段を講じる冷徹な一面を秘めている。
- 日向麻里(ひゅうが まり)
- キョウのクラスメイトの少女。街で、たまたまキョウとセンチに出会う。恒点観測機一〇二二。
- 守岡留実(もりおか るみ)
- キョウのクラスメイトの少女。宇宙港の端にある電波感知システムの人工知能。外部から乗っ取られる。
- 工藤兵吾(くどう ひょうご)
- 前々作『ぼくらは虚空に夜を視る』の主人公。本作に置ける兵吾は本人ではなく、虚空牙によってその存在情報のみを完全に模倣した存在である。
- 彼を構成する情報そのものは完全なコピーであるらしく、自らの存在意義や葛藤や絶望の中にあったキョウの、解答の提示者として虚空牙が召喚した。
- 妙ヶ谷幾乃(みょうがや いくの)
- 前2作同様の立場で登場する者と、虚空牙がその姿を模倣した者の2つの個体が登場する。
鉄仮面をめぐる論議
- スタースクレイパー
- 本名はマイロー・スタースクレイパー。全身を中世の騎士のような鎧で覆っており、素顔はとても美しいというが、見た者はほとんどいない。
- 虚空牙の第二次襲来から半世紀後に誕生し、孤児として育てられた。彼に触れる命は全てが無敵の強度を誇る(亜空間ブラスターでも傷一つ付かないと推測されている)「結晶体として変化してしまう」という体質の持ち主で、その能力は虚空牙にすら及ぶ。そのため、人類軍は彼をナイトウォッチに装備し兵器として使用する策を取った。また結晶化を恐れた人類により、彼の育成は全て隔離された環境での擬似人格によって行われた。
- 彼自身は非常に温和な性格で、人々が互いを認め合って共存することを望んでおり、同時に自身の他人との接触を強く望んでいた。彼が身に付けている鎧はバリアーを伴う移動式結界になっており、他者と触れ合いたいという願望から生まれたもので、彼自らが作り上げたものである。最初は人類に言われるままに虚空牙と戦っていたが、初子さん(仮名)との出会いと別れを経て、自らの意思で太陽系内人類の守護者として立ち上がる。
- ナイトウォッチ「パンスティルヴ」の武装ポッドに搭載(或いは機体上に搭乗してるように見える)されて、人類を守る為に虚空牙と戦い続けた。
- 外伝『鉄仮面をめぐる論議』は彼の出生と成長の物語である。
- 彼は『冥王と獣のダンス』に登場する能力者「奇蹟使い」の史上最初に観測された存在。その正体は虚空牙により人類に許されたハンディキャップであり、虚空牙により何らかの調整を受け作られた人間である。さらに彼の能力の真の役割は、結晶化させた人間を絶対破壊不可能にすることで、人類という種を保存させることにあった。それに気付いたのは初子さん(仮名)一人であった。
- 初子さん(仮名)
- マイローと初めて会った人間で、歳若い女性でありながら、優秀な研究者。マイローのことをまったく恐れない優しい女性であるが、同時に学者として冷静に彼のことを見ており、彼の能力、出自、その役割を推測し、そして、実行に移した。
シリーズタイトル
1 | 『ぼくらは虚空に夜を視る』 | 2000年8月 | ISBN 4-19-905002-7 |
2 | 『わたしは虚無を月に聴く』 | 2001年8月 | ISBN 4-19-905067-1 |
3 | 『あなたは虚人と星に舞う』 | 2002年9月 | ISBN 4-19-905119-8 |
: | 『鉄仮面をめぐる論議』 |
(『ノベル21 少年の時間』に収録された外伝作品)2001年1月、ISBN 4-19-905034-5 (創元SF文庫刊、『ぼくの、マシン ゼロ年代日本SFベスト集成<S>』所収。)2010年10月、ISBN 4-48-873801-X