ナイオ・マーシュ

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ナイオ・マーシュ
Edith Ngaio Marsh
Ngaio Marsh by Henry Herbert Clifford ca 1935, crop.jpg
誕生 1895年4月23日
ニュージーランドの旗 ニュージーランド クライストチャーチ
死没 1982年2月18日
ニュージーランドの旗 ニュージーランド クライストチャーチ
職業 推理作家劇作家演出家
国籍 ニュージーランドの旗 ニュージーランド
ジャンル 推理小説
代表作 『アレン警部登場』
『殺人者登場』
『ヴァルカン劇場の夜』
『道化の死』
デビュー作 『アレン警部登場』
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ナイオ・マーシュDame Edith Ngaio Marsh DBE、1895年4月23日 - 1982年2月18日)は、ニュージーランドクライストチャーチ出身の女性劇作家推理作家演出家

来歴[編集]

名の“ナイオ”はマオリ語で“水の反射”を意味する。父のエドワードはパン職人。母方の祖父はヨーロッパからニュージーランドへの初期開拓民の一人であった。両親は演劇を通して結婚した演劇一家である。出生日については父親が1900年まで出生届の提出を怠っていたため正確な出生日ではない可能性がある。

クライストチャーチ・フェンダルトン地区の家で生まれ10歳まで過ごす。10歳のときに父が建てたカシミア地区の家へ引越しマーシュはこの家で生涯の大半を過ごすことになる。

クライストチャーチの名門私立校セント・マーガレッズ・カレッジを卒業後、ニュージーランド大学カンタベリー・カレッジ美術学院(現在のカンタベリー大学美術学部)へ進学し絵画、演劇、ダンスを学ぶ。美術協会に所属し当初は画家を目指していたが、大学時代に執筆した戯曲「A Terrible Romantic Drama」が劇団主宰者の目に留まり劇団へ参加することになる。マーシュは女優として3年、演出家として4年を劇団で過ごした。室内装飾の事業を手がけるため1928年に渡英しロンドンに拠点を移すが、母親の病気を理由にニュージーランドへ帰国。1932年に母親が死去すると以後17年間に渡り父親の面倒を見ることになる。

ロンドン滞在中の1931年から1932年にかけて執筆した長編推理小説『アレン警部登場』(英題:A Man Lay Dead)を1934年に出版し作家デビュー。アレン警部シリーズは人気をあつめ、以後、1982年まで長編を32編執筆する。1937年に再度渡英し、フランス、ドイツ、ルクセンブルクなどヨーロッパ各地を旅行。渡英中に第6作となる長編小説「Artists in Crime」を執筆。ヨーロッパ滞在中には旅行記を執筆している。

1955年と1957年に英国推理作家協会レッド・ヘリング賞(現在のゴールドダガー賞、CWA賞)を受賞。1962年にカンタベリー大学名誉文学博士号を授与され、1967年に大英帝国勲章(DBE)を授与されデームDame)の称号を得る。1978年にはアメリカ探偵作家クラブ巨匠賞を受賞した。

作家業以上に演劇に力を注ぎ、ラジオ・テレビ向け脚本の執筆、ミュージカルの脚本・演出を手がけ、戯曲を7本執筆した。1942年には『ハムレット』の現代劇をカンタベリー大学ドラマ協会で演出。マーシュが28作品で演出を手がけた1942年から1969年の間はカンタベリー大学ドラマ協会黄金期と称されている。カンタベリー大学ドラマ協会は1945年に国内公演ツアー、1949年にオーストラリア公演を行っている。1944年から1952年までD.D オコナー劇団マネージメントで演出を担当。1949年に3度目の渡英をし英国連邦劇団を設立。1967年にカンタベリー大学はマーシュの功績を称え学生会館内に「ナイオ・マーシュ劇場」を開館した。こけら落しはシェイクスピアの『十二夜』でマーシュが自ら演出を担当した。1972年にはクライストチャーチ・タウンホール内ジェームズ・ヘイ劇場で『ヘンリー五世』の演出を担当をした。

32冊目の推理小説『Light Thickns』の執筆を終えた一週間後にクライストチャーチの自宅で死去。

私生活では生涯独身を通し、カシミヤ地区の家に77年間住み続けた。マーシュの家は現存しており博物館として一般公開されている(拝観は有料制の予約制)。

マーシュの著作に関する資料はニュージーランド国立図書館内アレキサンダー・ターンブル図書館、クライストチャーチ市立図書館、カンタベリー大学マクミラン・ブラウン図書館に保管されている。

作品[編集]

長編[編集]

  • A Man Lay Dead(1934年)(日本語題:アレン警部登場
  • Enter a Murderer (1935年)(日本語題:殺人鬼登場
  • The Nursing Home Murder(1935年)(日本語題:病院殺人事件
  • Death in Ecstasy(1936年)
  • Vintage Murder(1937年)(日本語題:ヴィンテージ・マーダー
  • Artists in Crime(1938年)
  • Death in a White Tie(1938年)
  • Overture to Death(1939年)(日本語題:死の序曲
  • Death at the Bar(1940年)
  • Surfeit of Lampreys (1941年)(日本語題:ランプリイ家の殺人
  • Death and the Dancing Footman(1942年)
  • Colour Scheme(1943年)
  • Died in the Wool(1945年)
  • Final Curtain(1947年)
  • Swing Brother Swing(1949年)
  • Opening Night(1951年)(日本語題:ヴァルカン劇場の夜
  • Spinsters in Jeopardy(1954年)
  • Scales of Justice(1955年)
  • Off With His Head(1957年)(日本語題:道化の死
  • Singing in the Shrouds(1959年)
  • False Scent(1960年)
  • Hand in Glove(1962年)
  • Dead Water(1964年)
  • Death at the Dolphin(1967年)
  • Clutch of Constables(1968年)(日本語題:恐怖の風景画
  • When in Rome(1970年)
  • Tied Up un Tinsel(1972年)
  • Black As He's Painted(1974年)
  • Last Ditch(1977年)
  • Glove Mistale(1978年)
  • Photo Finish(1980年)
  • Light Thickens(1982年)

短編[編集]

アレン警部シリーズ[編集]

  • Death on the Air(1936年)(日本語題:ラジオは知っていた
  • I Can Find My Way Out(1946年)(日本語題:出口はわかっている
  • Chapter and Verse:The Little Copplestone Mystery(1974年) (日本語題:章と節

その他のシリーズ[編集]

  • Moonshine(1936年)
  • The Hand in the Sand(1953年)(日本語題:砂浜の手首
  • My Poor Boy(1959年)
  • The Cupid Mirror(1972年)(日本語題:キューピッドの鏡
  • A Fool about Money(1973年)
  • Evil Liver(1975年)
  • Morepork(1979年)(日本語題:ホッホウ

戯曲[編集]

  • The Christmas Tree(1962年)
  • Little Housebound(1922年、未出版)
  • Exit Sir Derek(1935年、未出版、共同執筆)
  • Surfeit of Lampreys(1950年、未出版、共同執筆)
  • The Wyvern and Unicorn(1950年、未出版)
  • False Scent(1961年、未出版、共同執筆)
  • Sweet Mr. Shakespeare(1976年、未出版、共同執筆)

外部リンク[編集]