タイプライター (アンダーソン)

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タイプライターThe Typewriter)は、ルロイ・アンダーソン1950年に作曲した管弦楽曲。初演は1950年、ボストン・ポップス・オーケストラによる。

ルロイ・アンダーソンの最も有名な作品のひとつで、タイプライターが楽器として、キーをタイプする音、タイプ部分がある程度右側に近づくと「チーン」と鳴るベル音、1行打ち込んだ後で紙を固定するシリンダー(キャリッジ)を次の行の先頭に戻す(キャリッジ・リターン)レバー操作とそれに伴う作動音が使用されている。独立した「Typewriter」と言うパートが有り、楽譜も個別に存在している。実際にタイプライターを用いることもあるが、ベル音やキャリッジ・リターンレバー操作音はトライアングルギロで代用されることもある。

作品で、仕事に追われ、忙しいオフィスの情景をユーモラスに描写したものである。

演奏に実物のタイプライターを用いる際は、曲の前後や間奏に小ネタをはさんでコミカルに演奏し、観客の笑いを誘う事もある。例えば曲が始まる前に、カバンを下げたサラリーマン風の演奏者が楽器であるタイプライターの席に着く際、実際のオフィスに到着してからの一連の動作の演技をしたり、タイプライター演奏パート以外で手を振って手の疲れをとるしぐさをする、曲の終了時に「仕事の成果」である文書を「上司」(主に指揮者)に渡して帰る……などである[1][2]

また、この曲においてタイプライターは“楽器”であるにも関わらず、奏者は指揮者より客席寄りに、指揮者に背を向けている演奏される場合がほとんどで、指揮者の指揮は全く見えない。

現在もコンサートなどで多く演奏されるが、CMBGMでも使用されることもある。