セルアライブシステム冷凍

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セルアライブシステム冷凍(セルアライブシステムれいとう、Cells Alive System冷凍)は、従来の冷凍技法による食品の凍結融解に伴う食味の低下を大幅に低減することを可能にした冷凍技術。 CAS冷凍CAS凍結細胞蘇生システムともいう。

概要[編集]

従来の冷凍方法では食品が周辺部位から冷凍されることにより水が徐々にに変わるため、氷が結晶することによる体積の膨張により食品の細胞膜に傷をつけてしまう。解凍時に、この傷からいわゆるドリップと呼ばれる細胞内の栄養や水分が流れ出し、食品の味を落としていた。

CAS冷凍の場合、水を瞬時に凍らせることで氷晶化を防ぎ、細胞膜を無傷に保つことを可能としている。食品を冷却しながら磁場環境の中におき微弱エネルギーを与えることで細胞中の分子を振動させることにより過冷却状態に保ち、その後瞬時に同時に冷凍させることにより水分の氷結晶化を抑える。

細胞を傷つけずに冷凍が可能なため、ティースバンクなどの医療の移植技術の分野でも応用されつつある。

1997年に、株式会社アビーによって開発された[1]

また、過冷却現象を利用した他社の冷凍システムでは、三菱電機の「瞬冷凍」は温度監視と気流技術で実現している。また(株)フィールテクノロジーの「氷感庫」(凍結させずに0℃以下に保持する)では「電圧を印加」としている。[2]。これらのことより、CAS冷凍も単純に磁場中に置くだけでは過冷却が起こるとは考えがたく、「磁場環境の中におき微弱エネルギーを与える」と有るので、原理的には何らかの形で電気的もしくは磁気的なエネルギーを供給しているものと思われる。

その他[編集]

島根県隠岐諸島海士町に、農林水産物処理加工施設「CAS凍結センター」が建設されている。それ以前に卸し市場に鮮度の良い漁獲物を卸せないでいたが、本施設建設後、可能になった。ほかにも、通信販売などの事業展開が可能となり、離島ゆえに強いられてきた卸しなどの経済的問題の解決に貢献している。

脚注[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]