ストップウオッチ

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ストップウオッチ(機械式アナログ)
ストップウオッチ(電子式デジタル)

ストップウオッチ: stopwatch)は、特定の事象の経過時間を計測することを目的とした時計である。トラック競技(主に陸上競技競泳など)に代表される、タイムを競う運動競技の結果の記録(計時)や、工場などで作業者の作業分析に用いられる。別名は秒時計(びょうどけい)または精密時計クロノグラフ、chronograf)。

解説[編集]

ストップウオッチの原型は、1776年スイスで作られた[1]

古典的なものは一般的な時計と同様に文字盤と針を備え、懐中時計と同じような形状をもつ。針は長針が秒針、短針が分針で文字盤には時刻でなく経過時間が表示されている。計測単位には1/5秒と1/10秒のタイプがあり、1/10秒のタイプは長針が30秒で一周する。竜頭を押すことにより時計の針をスタート、ストップさせることで経過時間を記録し、押すごとにスタート、ストップ、リセットとなる。積算式のものはリセットボタンが独立しており、一時停止の状態から再度計測を続けることができる。長針を2つもち、ラップタイムを計測できるものも存在する。

電子技術の進歩により、デジタル時計の出現後は、文字盤も数字表示が使われる例が多い。

スポーツ競技の計測[編集]

現代スポーツの競技大会などでは、人間の目視による状況把握による操作では誤差が生じる問題から、電気計時(人の手を介さない方法)が採用されている。例えば、以下の方法を採用している。

  • 計測対象(競技者、乗り物)に発信器(チップ)を埋め込み、ゲートを通過した時刻、経過時間を記録する。
  • スタートをピストルなどの合図に連動させる。
  • 競技者がゴールした事を光学的、物理的に感知し時間を記録する。

脚注[編集]

  1. ^ 時計の歴史”. 日本時計協会. 2019年12月10日閲覧。