グレート・ウェスタン鉄道4300形蒸気機関車

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WSR 9351 Bishops Lydeard Station Photograph By Robert Kilpin.JPG

グレート・ウェスタン鉄道4300型蒸気機関車(4300 Class)はイギリスのグレート・ウェスタン鉄道(Great Western Railway:GWR)が製造した汎用テンダー式蒸気機関車の1形式である。軸配置はモーガル(2-6-0あるいは1C)である。

概要[編集]

GWRの機関車総監督(Locomotive Superintendant)であったジョージ・チャーチウォードGeorge Jackson Churchward:在任期間:1902年 - 1922年)によって1911年に設計された。

設計[編集]

既存のNo.4形ボイラーを活用して設計された汎用機であり、設計面では先行する2800型の影響が色濃い。

製造[編集]

全車がGWRスウィンドン工場で製造された。

最初の20両 (4301 - 4320) が1911年に製造され、GWRのほとんどの線区の軌道に良好に適合し、かつ支線区の貨客運用から本線での急行列車牽引まで多目的での使用に適することが確認された。

このため、1913年より本格的な量産が開始され、4300・4321 - 4399・5300 - 5399・6300 - 6399・7300 - 7321の合計302両が1925年までに製造され、さらに1932年になって9300 - 9319の20両が運転台側面へのガラス窓設置など若干の改良を加えた上で追加製造され、計342両が出揃っている。

運用[編集]

入線線区を選ばない文字通りの汎用貨客機として重用された。

ただし、先台車のフランジ偏摩耗が多発したため、これを解消すべく65両について前面端梁を鋳鋼製の重いものに交換して摩耗の軽減を図った[1]ほか、1928年以降1958年までの長期間に渡り、合計163両について新型シリンダーブロックへの交換を実施している。

また、戦後1947年から1949年にかけては、6320号機で重油専燃の試験が実施されている。

なお、本形式については一部で改番が実施されており、最終製造グループである9300 - 9319が1956年から1959年にかけて端梁を軽量型に交換した際に7322 - 7341と改番されたほか、先述の端梁を交換したグループについても一時車番の下2桁をそのままに8300番台に改番していたが、こちらについても1944年から1948年にかけて実施された端梁の復元時に元の車番に戻されている。

廃車は1936年から1939年の間にまず100両について実施されたが、これらについては動輪や弁装置などが新造のグレインジ型(6800 Class:6800 - 6879)とマナー型(7800 Class:7800 - 7819)[2]に流用された。

残る242両についてはその後戦争を挟んで国有化後まで使用され、1964年に最後の1両が廃車となっている。

諸元[編集]

  • 全長 mm
  • 全高 mm
  • 軸配置 1C(モーガル)
  • 動輪直径 1,727mm
  • 弁装置:内側スティーブンソン式弁装置
  • シリンダー(直径×行程) 469.9mm×762mm
  • ボイラー圧力 14.0kg/cm² (= 200lbs/in2 = 1.38MPa))
  • 火格子面積 1.91m²
  • 機関車重量 t
  • 最大軸重 t
  • 炭水車重量 t

保存車[編集]

本形式については5322・7325(旧9303)号機の2両が保存されている。

また、ラージプレーリー型(5101 Class)5193号機を改造し、9351号機として本形式相当の仕様としたものが現存している。

脚注[編集]

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  1. ^ ただしこれは後に原型へ復元され、当初よりこの仕様で製造された9300 - 9319についても他と同一仕様に変更されている。
  2. ^ なお、マナー型第2ロットの7820 - 7829については当該部品を新造としている。