キムスゲーム

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キムス・ゲーム: Kim's Game)、またはキムズ・ゲームは、観察力と記憶力を鍛え、競うためのゲームである。

このゲームの名前はラドヤード・キップリングの小説「少年キム英語版」(1901年)の主人公の名前に由来する[1]

ルール[編集]

ボーイスカウト運動の創始者であるロバート・ベーデン=パウエル卿の著書「スカウティング・ゲームズ(Scouting Games)」には、このゲームについて次のように解説されている[2]

  1. スカウトマスターは、トレイの上に15個未満[3]の様々な物品(ナイフスプーン鉛筆ペン、小石、など)を集め、布などで覆って見えないようにしておく。
  2. ゲームの参加者を、トレイがよく見えるような位置に座らせる。
  3. スタートの合図と同時に覆いをはずし、参加者にトレイの上の様々な物品を1分間観察させる。
  4. 1分が過ぎたら再び覆いをかぶせ、参加者たちそれぞれに「トレイの上にどんな物品があったか」について、覚えているかぎり紙に書き出させる(もしくは、スカウトマスターのところに順番に来させ、どんな物品があったかについてささやかせる)。
  5. 最もたくさんの物品を覚えていた者がゲームの勝者となる。

また、もっと多くの物品を用意し、そのうちの何個を覚えていればクリア、もしくは最も多くの物品を記憶していたものが勝者、というゲームとして行われることもある。

出典・脚注[編集]

  1. ^ Kipling, Rudyard (1901). Kim. Macmillan & Co. Ltd. pp. Chapter IX. https://archive.org/stream/kim_____00kipl#page/192/mode/2up 
  2. ^ Scouting Games by Sir Robert S. S. Baden-Powell, 1921. Chapter IV. Online version at US Scouting Service accessed July 2008.
  3. ^ 旧ボーイスカウト進級課目(2級)では、1分間で24個中16個以上記憶する事になっていたので、日本のボーイスカウトでは24個で行うことが多い。