カラリメトリー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
BYR color wheel.svg この項目ではを扱っています。閲覧環境によっては、色が適切に表示されていない場合があります。

カラリメトリー (色度測定) は、「人間の色覚を物理的に表し、定量化するための科学的および技術的手法」と定義される。[1] 分光測色法と類似している部分はあるが、色覚とスペクトルの間の物理的相関への依存を減らし、CIE 1931 XYZ色空間の三刺激値および同様の定量化方法に基いて行われる。[2]

計測機材[編集]

カラリメトリーにおける計測機材は、分光測色のものと類似したものが用いられる。下記のような機材の組み合わせにより計測が行われる。

  • 三刺激値色度計を用いた三刺激値の計測[3]
  • 分光放射照度計を用いた絶対スペクトル放射輝度および放射束密度の計測[4]
  • 分光測色器を用いたカラーサンプルのスペクトル反射率あるいは透過率、相対放射束密度の計測[5]
  • 分光測色器の一種である分光色度計を用いた三刺激値の計測
  • 濃度計を用いた、物体における光の透過度あるいは反射度の計測
  • 色温度計を用いた光源の色温度の計測
二つの反射スペクトル曲線。測定対象の物体は短波長を多く反射し、その他の波長の色を吸収しており、結果として青い色として認識される。

三刺激値色度計[編集]

デジタルイメージング技術において、色度計は三刺激値を計測する機材であり、カラーキャリブレーションに用いられる。カラープロファイルを用いて、画像の入力から出力に至るワークフローにおける色の一貫性を保っている。

分光放射照度計、分光測色器、および分光色度計[編集]

光源の絶対スペクトル分布は、分光放射照度計で計測することができる。分光放射照度計は、入射光を光学的に集め、モノクロメーターを使って細分化された波長ごとに照度を求める。

反射光に関しては分光測色器 (あるいは分光反射測色器、反射測色器とも呼ばれる) を用いて、試料の可視光域 (および少しの非可視光域を含む) の計測を行う。例えば10ナノメートルの幅で読み取る場合、可視光域である400-700ナノメートルは31サンプルにより読み取ることができる。これら31サンプルを用いて、その特性を表すのに最も重要な、スペクトル反射曲線 (波長毎の反射率) を描くことができる。

分光測色器の読み取り値自体はスペクトルであり、より重要な三刺激値には、色空間変換による色度座標変換により計算される。この目的でも分光測色器は用いられる。分光色度計は分光測色器の一種であり、数値積分 (等色関数の内積の積分を光源のスペクトル分布に対して行う) により三刺激値を測定することができる。 分光色度計の三刺激値色度計に対する利点として、物理フィルタを持たないため、フィルタ製造時のばらつきに影響されず、経年変化を起こさない限りは単一のスペクトル反射曲線を得ることが可能である。[6] 一方で、三刺激値色度計は専用の設計・製造がされているため、安価であり、簡単に使用できる。[7]

国際照明委員会 (CIE) は、より滑らかなスペクトルを得るため、5nm以下のサンプル間隔での計測を推奨している。 サンプル間隔が大きくなると、例えば右に示したCRTディスプレイの赤色蛍光体の光の放射のような急峻なカーブのような場合において、計測精度が悪化してしまう。

色温度計[編集]

色温度計は、写真や映画撮影において、異なる色温度の光源においてどのようなカラーバランスが必要かを判断するために使われる。参照色温度を入力すると、参照色と計測された色の間の差異をミレッドで表示される。これを基に、適切なミレッド値に近いカラーフィルターやレンズフィルターを使うことで、より適切なカラーバランスが実現できる。[8]

法線は等しい色温度との関係を表す。

内部的にはシリコンフォトダイオードを用いた三刺激値色度計となっている。 対応する色温度は、CIE 1960 色空間の色度座標を計算し、プランキアン軌跡上の最も近い点を特定することで計算される。

関連項目[編集]

脚注[編集]

[ヘルプ]

出典[編集]

  1. ^ Ohno, Yoshi (16 October 2000). “CIE Fundamentals for Color Measurements”. IS&T NIP16 Intl. Conf. on Digital Printing Technologies. pp. 540–45. http://physics.nist.gov/Divisions/Div844/facilities/photo/Publications/OhnoNIP16-2000.pdf 2009年6月18日閲覧。 
  2. ^ Gaurav Sharma (2002). Digital Color Imaging Handbook. CRC Press. pp. 15–17. ISBN 978-0-8493-0900-7. https://books.google.com/books?id=OxlBqY67rl0C&pg=PA17&dq=colorimetry+cie+xyz+tristimulus+values. 
  3. ^ ICC White Paper #5
  4. ^ Lee, Hsien-Che (2005). “15.1: Spectral Measurements”. Introduction to Color Imaging Science. Cambridge University Press. pp. 369–374. ISBN 0-521-84388-X. https://books.google.com/books?id=CzAbJrLin_AC&pg=PA369&dq=spectroradiometer+spectral. "The process recommended by the CIE for computing the tristimulus values is to use 1 nm interval or 5 nm interval if the spectral function is smooth" 
  5. ^ Schanda, János (2007). “Tristimulus Color Measurement of Self-Luminous Sources”. Colorimetry: Understanding the CIE System. Wiley Interscience. doi:10.1002/9780470175637.ch6. ISBN 978-0-470-04904-4. 
  6. ^ Andreas Brant, GretagMacbeth Corporate Support (2005年1月7日). “Colorimeter vs. Spectro”. Colorsync-users Digest. 2008年5月6日閲覧。
  7. ^ Raymond Cheydleur, X-Rite (2005年1月8日). “Colorimeter vs. Spectro”. Colorsync-users Digest. 2008年5月6日閲覧。
  8. ^ Salvaggio, Carl (2007). Michael R. Peres. ed. The Focal Encyclopedia of Photography: Digital Imaging, Theory and Application (4E ed.). Focal Press. p. 741. ISBN 0-240-80740-5. https://books.google.com/books?id=VYyldcYfq3MC&pg=RA1-PA741&lpg=RA1-PA741&dq=three+silicon+photodiodes+%22color+temperature%22.