カピロテ

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カピロテ(Capirote)は、スペインカトリック教徒が用いる円錐形に尖った帽子頭巾。これをかぶった人々が復活祭の聖週間にスペイン各地で行進する。

中世の欧州では道化トレードマークが円錐形の尖がり帽子であり、それが愚鈍や不徳のイメージにつながった。ここから、犯罪者を市中で引きまわして見せしめにする時には、尖がり帽子をかぶせて罵倒する習わしであった。

その後、尖がり帽子をかぶり、なおかつ顔がわからないように覆面して行進し、受難者に倣って自らの罪を悔い改めるための活動が始まった。

各地にあるナサレノ(Nazarenos、ナザレ人)というカトリック信徒団体により組織され、カピロテをかぶった人々をペニテンテ(Penitentes、懺悔する人、苦行者)と呼ぶ。

アメリカ合衆国白人至上主義団体クー・クラックス・クラン(KKK)が同様の扮装をすることでよく知られているが注意が必要である。KKKは反カトリックを主張していることでも知られる[1]

また、南米のアンデス山脈の高山などに見られる白く尖った氷柱は、その姿になぞらえてペニテンテと称される。

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  • 『スペイン文化事典』 丸善、2011年

出典[編集]

  1. ^ クー・クラックス・クランとは? 意味や使い方”. コトバンク. 2024年4月2日閲覧。 “十字架を燃やす行為は KKKの象徴となり,カトリック教徒,ユダヤ人,外国人なども敵対的存在に位置づけられた。”