コンテンツにスキップ

オキサシリン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
オキサシリン
オキサシリンの構造式
識別
ATCコード J01CF04 (WHO) QJ51CF04 (WHO)
KEGG D08307
化学的データ
化学式C19H19N3O5S
分子量401.44 g·mol−1
テンプレートを表示

オキサシリン(oxacillin;OX)は、β-ラクタム系抗生物質メチシリン類似の抗菌・耐性菌活性を示す抗生物質である。

メチシリンの代わりにメチシリン耐性黄色ブドウ球菌 (MRSA) 検査用に繁用される。経口、注射で投与される。母核構造として6-アミノペニシラン酸を持つ。

分類

[編集]

β-ラクタム系抗生物質

抗菌スペクトル

[編集]

低範囲でペニシリナーゼやβ-ラクタマーゼを産生するグラム陽性菌グラム陰性菌などに有効である。作用は殺菌的である。特にペニシリナーゼ抵抗性黄色ブドウ球菌に有効であるが、MRSAには無効である。

作用機序

[編集]

ペニシリンと同様に、細菌細胞壁の構成成分であるペプチドグリカン生合成を阻害する。ペプチドグリカン生合成に関与するトランスペプチダーゼを阻害し、細胞壁合成を阻害する。

適応症

[編集]

ペニシリン耐性菌による感染症に用いる。

副作用

[編集]

ペニシリン・ショックと言われるアナフィラキシー・ショック肝障害などがあり、既往症のあるものには原則禁忌である。

関連項目

[編集]