エイズ・メアリー

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エイズ・メアリーとは都市伝説の一種である[1]

概要[編集]

観光等である国を訪れた男性が行きずりの現地女性と一夜を共にする。翌朝起きてみると女性はいなくなっていた。身づくろいをしようと洗面台に向かうと鏡にエイズの世界にようこそ (Welcome to the world of AIDS) 」と大きく口紅で書かれている、というのが基本的な筋である。舞台は日本国外であることが多いが、日本国内とされることもある(日本での名称はルージュの伝言)。

エイズ・ハリーと呼ばれる、この都市伝説の男性版も存在する[2][3]。こちらの話では、一夜を共にした男性から「帰りの飛行機の中で開けてくれ」と言われて渡されたプレゼントの箱を女性が飛行機の中で開けると、上記のメッセージと棺桶型のブローチが入っていた、となっている。

由来[編集]

エイズウイルス感染者が他人を巻き込もうと行きずりの関係を持とうとする話や、海外旅行で行きずりの異性と一夜を共にして性病に感染するという話は実際に多く存在するため[要検証 ]それを下敷きとして作られた物語である。また、エイズ・メアリーという名称は、メアリー・マローンの事件が由来であるともされるが確証はない。

イギリスオーストラリアカナダアメリカの各州、スウェーデンドイツバーレーン等の国々では、エイズウイルス感染者であると自覚しながら相手にそれを明かさず感染予防をしない性行為をした人間を性犯罪者として取り締まっている。


背景[編集]

これらの話が誕生した背景には、エイズ及びHIV感染者に対する偏見・差別意識があると考えられる。

ちなみに、エイズ関連の都市伝説には「同性愛者に襲われた人が『僕はエイズだ(I am AIDS)』と言って逃れようとすると相手が『俺もだ(Me too.)』と返してきた」というものがある[4]。こちらも「エイズ=同性愛者の病気」という誤解・偏見に基づいていると考えられる。

脚注[編集]

  1. ^ Roeper & NetLibrary, Inc. 1999, p. 81, Brunvand & Credo Reference (Firm) 2001, pp. 6-7, Toropov 2001, pp. 205-206
  2. ^ Brunvand & Credo Reference (Firm) 2001, pp. 5-6, Toropov 2001, p. 206
  3. ^ 宇佐和通 『THE都市伝説』 新紀元社、2004年、84-85頁。
  4. ^ 松山ひろし 『3本足のリカちゃん人形―真夜中の都市伝説』 イースト・プレス、2003年、122-123頁。

参考文献[編集]

  • Brunvand, Jan; Credo Reference (Firm) (2001), Encyclopedia of urban legends, Santa Barbara, Calif.: ABC-CLIO, pp. 5-7, ISBN 9781576075326, OCLC 243800491 
  • Toropov, Brandon (2001), The complete idiot's guide to urban legends, Indianapolis, IN: Alpha Books, pp. 205-206, ISBN 9780028640075, OCLC 46966737 
  • Roeper, Richard; NetLibrary, Inc. (1999), Urban Legends: The Truth Behind All Those Deliciously Entertaining Myths that are Absolutely, Positively, 100% Not True!, Career Press, ISBN 9780585226958, OCLC 44960379 

関連項目[編集]