麻袋
麻袋(あさぶくろ)は、ジュートなどの麻の繊維を編んで作る袋。俗に、ドンゴロス、南京袋(ナンキンぶくろ)とも呼ばれる。英語では、gunny sack または gunny bag。
概要
大型の丈夫な布袋という性質を活かし、古くから穀物、農産物や郵便物を入れたり、土嚢作りの材料などに使われてきた。
麻袋は丈夫で、水分を含んだ重い物を入れることができ、摩擦にも強いため、荷物輸送の様な反復使用に用いたり、中古の麻袋を別の容器に転用する再利用のほか、袋ではなく厚みのある緩衝材としての機能を活かし、建築工事において資材の養生用のクッション代わりに使う事例もしばしば見られる。
原料の麻布(hessian、burlap)は丈夫なため、古くから使われてきたが、材質の改良により、クラフト紙袋やポリエチレン製のクロス袋(PP woven bag)などにとって代わられつつある。英語では、合成繊維製でもgunny sackと呼ばれる。郵便物を入れるための袋(内部での郵便物の輸送用に使われる)は、郵袋というが、綿のものもある。
別名のドンゴロスは、粗い綿布(デニム)を指す英語のdungaree(ダンガリー)からの転訛と言われる。
大きさ
日本国外で農業用に使う麻袋は、およそ100ポンドか50kg程度の農作物を詰められるようにしていることが多い。
日本では労働安全衛生法で、重量物作業の取扱重量の限度を定めているため、成人男子が一人でもてる重さの総重量30kg未満にしていることが多い。
利点
- 丈夫で、繰り返しの使用や乱暴な取り扱いに耐える。手鈎でひっかけられても破れにくい。
- 天然繊維で作られているため、総合的な環境負担が低い。
- 石油工業や製紙工業が発達していない地域でも製造しやすい。
- 麻の繊維自体は毒性がなく、食品(穀物、豆類など)のバラ詰めにも安全に使える。
- 通気性があり、農作物の変質を防げる。
- 穀物等の輸送容器として大量に流通しているため、使用済みの空袋を廉価に購入でき、二次利用が容易である。