高周波活性オーロラ調査プログラム

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HAARPのアンテナアレイ。アラスカ州ガコナ。

高周波活性オーロラ調査プログラム(こうしゅうはかっせいオーロラちょうさプログラム、: High Frequency Active Auroral Research Program、略称:HAARP、ハープ)は、アメリカ合衆国で行われている高層大気研究プロジェクトである。

概要

アメリカ空軍アメリカ海軍国防高等研究計画局 (DARPA) の共同研究であり[1]、大出力の高周波電離層に照射して活性化させ、電離層の挙動や無線通信等への影響を調査することが目的であると説明されている[2]。照射施設はアラスカ州ランゲル・セントエライアス国立公園の西にあるOTHレーダーの跡地に建設された。「電離層ヒーター」ともいわれている。

プロジェクトにはアラスカ大学をはじめとして、14以上のアメリカ国内の大学が関わっている。東京大学も誘導磁力計 (induction magnetometer) を提供している[3]

議論

欧州議会の外務委員会は高周波が環境に与える影響を懸念し、議論のために1998年に北大西洋条約機構(NATO)関係者を招いたが、NATOはこの件に関して議論できるポリシーを持たないとして拒否されている[4]。また無線通信の撹乱を目的とした軍事研究であるとの批判もある[5]

また、ロシアの軍事専門誌「独立軍事レビュー」は、HAARPは超強力なビームを生成する究極の地球物理学兵器であるという趣旨の記事を掲載している[5][6]が、詳細は不明。

脚注

  1. ^ E. J. Kennedy, P. Rodriguez, and C. A. Selcher (2004年). “The High Frequency Active Auroral Research Program”. NRL Review. アメリカ海軍研究所. 2011年6月28日閲覧。 (英語)
  2. ^ An Overview of the HAARP Program”. The High Frequency Active Auroral Research Program. 2011年6月28日閲覧。 (英語)
  3. ^ HAARP Induction Magnetometer”. The High Frequency Active Auroral Research Program. 2011年6月28日閲覧。 (英語)
  4. ^ "EU clashes with US over atmosphere tests" (EU、大気研究実験をめぐって米国と衝突), physicsworld.com, Institute of Physics, 1998年2月27日 (英語)
  5. ^ a b 米軍施設『HAARP』は「敵国全体を機能不全にする」兵器? WIRED.jp、2008年2月28日
  6. ^ Евгений Лисанов, "Пристрелка плазменных пушек. Геофизическое оружие встает в армейский строй", Независимое военное обозрение (独立軍事レビュー), 2007年12月5日 (ロシア語)

参考資料

特許

関連項目

外部リンク

座標: 北緯62度23分30秒 西経145度09分00秒 / 北緯62.39167度 西経145.15000度 / 62.39167; -145.15000