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鈴 (仏具)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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(上から)
鈴棒
鈴(りん)
鈴ふとん
鈴台(丸型)
鈴棒台(手前横向き)
磬子

(りん、れい)とは、仏具の1つである。

りん

」(りん)とは、仏具の1つ。「」とも書く。

用法
縁を棒で打ち鳴らして用いる。
「鈴台」と呼ばれる台の上に、「鈴布団」と呼ばれる中敷を置き、その上に「鈴」を乗せて用いる。
勤行の際に、経典などの読誦の開始・区切り・終了の合図として打つ。また、合掌を解く合図としても打つ。
鈴を打つ際に用いる棒を、「鈴棒」(りんぼう)、「撥」(ばち)、「棓」(ばい)と呼ぶ。
形状
鉢状である。金属製の足と一体になった物は、「高台りん」と呼ばれる。
大きさは、直径6cm(三寸)から90cm(三尺)程度である。一般に、小型の物は仏壇で用い、大型の物は寺院で用いる。
また寺院用の物は、「磬子」(きんす)・「」・「鏧」などと呼ばれ、縁が厚くなり、色も黒く漆を焼付けたものが多い。
印金
小型の「鈴」に布団と柄を付けて携帯できるようにしたもの。

鈴台

「鈴台」(りんだい)とは、「鈴」を置くための仏具。

形状
一般に丸型、六角型の物が多い。
真宗大谷派では、四角形の専用の「鈴台」を用いるのが正式である。透かしの形状により、「後平型」・「八猪目型」・「壺繰型」がある。専用の鈴台は、畳の上に直に置いて用いるのが、正式な作法である。
大谷派専用の鈴台を用いる際は、「鈴ふとん」を用いずに、「雲輪」(くもわ)を用いる。「雲輪」の略式として、「金襴輪」(きんらんわ)を用いる場合もある。
「撥」(鈴棒)は、勤行時以外は「鈴」の中に入れておき、勤行中は鈴台の上、「雲輪」の右側に置くのが、正式な作法である。

れい

三鈷鈴

(れい)とは、密教では、小型のに似た手持ちの仏具である。金剛鈴(こんごうれい)、宝珠鈴(ほうじゅれい)などが知られる。

金剛鈴の種類

独鈷鈴(どっこれい)
古くは武器の一種であった独鈷杵(どっこしょ)の片側に鈴がついたもの。
三鈷鈴(さんこれい)
三鈷杵(さんこしょ)の片側に鈴がついたもの。
五鈷鈴(ごこれい)
五鈷杵(ごこしょ)の片側に鈴がついたもの。
塔珠鈴(とうしゅれい)
塔珠杵(とうしゅしょ)の片側に鈴がついたもの。

脚注

関連項目

  • - 神具・楽器の「鈴」(すず)