貴金属
貴金属(ききんぞく、precious metal)は、一般的には金 (Au)、銀 (Ag)、白金 (Pt)、パラジウム (Pd)、ロジウム (Rh)、イリジウム (Ir)、ルテニウム (Ru)、オスミウム (Os) の8つの元素を指す。存在が希少なものが多く、耐腐食性があるのが特徴である。
ルテニウム、ロジウム、パラジウム(これら3つをパラジウム類ということがある)、オスミウム、イリジウム、白金(これら3つは白金類ということがある)の6つの元素を「白金族元素」という。またこれらは遷移元素である。白金族元素はお互い性質が似通っており、融点が高く、白金、パラジウムはアルミニウム並に軟らかく、ルテニウム、イリジウムは硬く、オスミウムは非常に硬く脆い。ロジウムはその中間の硬さである。全体的にくすんだ銀白色を呈した金属である。また白金類は密度も非常に高く、物質中最も重い元素になる。酸、アルカリなどにも侵されにくい。非常に有用な触媒となるものもある。
周期表の11属同族元素である金、銀、銅も貴金属 (noble metal) であり、この場合、銅も貴金属に含まれる場合がある。また学問分野によっては、水銀など 上記以外の元素を貴金属に含めることがある。これはイオン化傾向が水素より小さい金属という定義によるものである。