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議政府

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議政府(イジョンブ)は、李氏朝鮮における最高行政機関。

議政府は『経国大典』で「総百官平庶政理陰陽経邦国(すべての官吏を総帥し、諸政を公平にし、陰陽を明確にし、国家を運営する)」と定義されている。

国政運営を協議し、王の裁可を仰いだうえで行政実務を分掌する六曹へ指示した。

現代の国務総理に相当する行政の長・領議政(ヨンイジョン)とそれを補佐する副首相相当の左議政(チャイジョン)と右議政(ウイジョン)は、三公(三政丞)と称され宰相として国政を統括した。

左議政と右議政の下に左賛成と右賛成が、左賛成と右賛成の下に左参賛と右参賛が、それぞれの補佐職として置かれた。

これらの職が議政府の中枢とされる。

李氏朝鮮は、左と右では左を上位とした宗主国にしていたため、これに倣い左右の職では左を上位職とした。

日本の律令制では太政官における議政官が比較的これに近い。

職制

職名(人数、官位)

  • 領議政(1人、正一品)
  • 左議政、右議政(各1人、正一品)
  • 左賛成、右賛成(各1人、従一品)
  • 左参賛、右参賛(各1人、正二品)
  • 舎人(2人、正四品)
  • 検詳(1人、正五品)
  • 公事官(11人、うち文班2人・武班9人、従六品。経国大典では備辺司の郎庁の係とある。武班は参上5人、参外4人とし、参外は出仕日数が20ヶ月に達すれば六品に昇任させる。)
  • 司録(定員2人だが実員1人、正八品)

(※『大典会通』による職制ゆえ、高宗時代のもの)

参考文献

関連項目