稲田三吉

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稲田 三吉(いなだ さんきち、1925年3月17日 - 2013年8月3日)は、日本フランス文学者翻訳家早稲田大学名誉教授。

略歴[編集]

東京生まれ。早稲田大学仏文科卒。早稲田大学教育学部助教授、教授。 1985年、「アラゴンにおけるリアリズム観の変遷について」で早稲田大学より文学博士の学位を取得。1992年、退任、名誉教授。

主としてシュールレアリスムを研究、ほか翻訳も数多い。

著書[編集]

翻訳[編集]

  • 『従妹ベット』(バルザック平岡篤頼共訳、東西五月社、フランス文学全集5 「バルザック集」) 1960
  • 『シュールレアリスム宣言 1924 - 1942』(アンドレ・ブルトン、現代思潮社) 1961  
  • 『ナジャ』(ブルトン、現代思潮社) 1962
  • 『シュールレアリスム』(イヴ・デュプレシス、白水社、文庫クセジュ) 1963 
  • 『通底器』(ブルトン、現代思潮社) 1963
  • 『女の一生』(モーパッサン旺文社文庫) 1965
  • 『シュールレアリスムの歴史』(モーリス・ナドー、大沢寛三共訳、思潮社) 1966
  • 『ピエールとジャン』(モーパッサン、旺文社文庫) 1967
  • 『アンドレ・ブルトン』(J・L・ベドゥアン編著、笹本孝共訳、思潮社、セリ・ポエティク) 1969
  • 『自白 プラハ裁判煉獄記』(アルトゥール・ロンドン、サイマル出版会) 1972
  • 『ブルトン詩集』(ブルトン、ジャン=ルイ・ベドゥアン編、笹本孝共訳、思潮社) 1974
  • 『世界短編名作選 フランス編』1 - 2(小場瀬卓三, 河合亨共編集、新日本出版社) 1977 - 1978 
  • 『バーゼルの鐘』(ルイ・アラゴン、三友社出版、20世紀民衆の世界文学 フランス篇) 1987
  • 『ブルトン、シュルレアリスムを語る』(佐山一共訳、思潮社) 1994
  • 『ブランシュとは誰か 事実か、それとも忘却か』(アラゴン、柏書房) 1999

参考文献[編集]

  • 稲田三吉教授略歴・業績 『学術研究 教育・社会教育・体育学編』1992
  • 『文藝年鑑 1975』