破壊
破壊(はかい)は、物を壊すこと。対義語は「製造」や「再生」、「修復」などが、類義語には「解体」などがこれにあたる。
物に対し一定以上の負荷が加わると物が壊れてしまうことから、意図的に過激な負荷を掛けて壊す行為を指す場合が多いが、必ずしもそうとは限らない。老朽化や素材の特性などから、外観よりも明らかに構造が弱い場合もあり、特に壊そうとする意識がなくとも壊れる場合がある。そのような勝手に壊れるのは崩壊という。
特に物理的に破壊された物に関しては役目を果たせないことから廃棄される場合が多い。逆に何らかの理由で有用でなくなったものを廃棄するために破壊する例もある。破壊すればもとのものより小さい部分に分けられるから、処理がしやすい。
建物を壊する行為は解体ともいうが、これは自らの意思で建物を壊す場合を指す。しかし解体も破壊の方法のひとつであり、意図しようがしまいがこわすことは破壊と呼ばれる。建物が破壊される原因としては地震や火災といった災害や、爆弾などを使った人為的なものなどが挙げられる。
また電気回路では一定以上の電流・電圧を加えたときに回路が損傷することもありうるほか、機械技術が登場してからは物理的には何ら傷を受けていないように見えても動作するのために必要な条件が揃っても機械が動作しなくなるようにコンピュータウイルスなどによってソフトウェアを正常でない状態に書き換えたりする行為も破壊のうちに含まれる。
自然環境を自然浄化のサイクルを遥かに超える勢いで変化させたり、生物にとって必要な条件を奪う、もしくは生物にとって有害な条件を与えるなどして大きく変化させる行為を自然破壊と呼び、公害や生物の絶滅、奇形生物の誕生などをもたらす。
他人の所有物を破壊した場合、器物損壊の罪が問われることがある。
数値解析により破壊を求める場合、その手法はをどのように解くかで大きく2つに分けられる。1つはリメッシュやX-FEMで、破壊面を表現するため新しく節点を増やすなど、行列の次元を変化させる手法。もう一つは個別要素法など、剛体ブロックとバネで固体を表現し、破壊時にはそのバネを切るという、剛性マトリクスそのものを変化させることで破壊を表現する方法である。