田才益夫

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田才 益夫(たさい ますお、1933年10月7日[1]- )は、日本の演出家チェコ文学の翻訳家。舞台監督協会、日本演出者協会、各会員[2]

来歴[編集]

福岡県出身。1959年九州大学文学部哲学科卒業[2]。劇団俳優座、1986年プラハ国立劇場での文化庁芸術家在外派遣研修員などを経て、フリーの舞台監督、演出家として活躍[2]。この間、1977年からチェコ語を学び始める[2]

2006年の『チャペック戯曲全集』で日本翻訳出版文化賞受賞[2]カレル・チャペックの作品を多数翻訳。

妻の田才秀季子は、尾崎秀実尾崎秀樹の妹[3]。田才は、尾崎秀樹主宰の雑誌『ゾルゲ事件研究』(監修者:石堂清倫今井清一尾崎秀樹、編集者:高橋千劔破、田才、田辺貞夫[4]にも共同編集者として参加している。

共著[編集]

  • 文化経済学の可能性―文化政策と舞台芸術の現状と未来 池上惇 (編集) 芸団協出版部 (1991/05)

翻訳[編集]

  • カレル・チャペック『クラカチット』楡出版 1992 のち青土社
  • 『コラムの闘争 ジャーナリストカレル・チャペックの仕事』訳編 社会思想社 1995
  • 『カレル・チャペックの闘争』訳編 社会思想社 1996
  • パヴェル・ヘイツマン『鋼鉄の罠』有楽出版社 1996
  • イヴァン・クリーマ『僕の陽気な朝』国書刊行会 1998
  • カレル・チャペック『マクロプロス事件』1998 八月舎・世界文学叢書
  • パヴェル・コホウト『プラハの深い夜』早川書房 2000
  • カレル・チャペック『ポケットから出てきたミステリー』晶文社 2001
  • イヴァン・クリーマ『カレル・チャペック』青土社 2003
  • 『カレル・チャペックのごあいさつ』青土社 2004
  • 『カレル・チャペックの日曜日』青土社 2004
  • 『カレル・チャペック童話全集』青土社 2005
  • 『カレル・チャペックの映画術』青土社 2005
  • 『カレル・チャペックの新聞讃歌』青土社 2005
  • 『カレル・チャペックの童話の作り方』青土社 2005
  • 『カレル・チャペックの愛の手紙』青土社 2006
  • カレル・チャペック,ヨゼフ・チャペック『チャペック戯曲全集』八月舎 2006
  • 『カレル・チャペック短編集』青土社 2007
  • 『カレル・チャペックの警告』青土社 2007
  • カレル・チャペック短編集『赤ちゃん盗難事件』青土社 2008
  • カレル・チャペック短編集『ありふれた殺人』青土社 2008
  • カレル・チャペック『流れ星』青土社 2008
  • 『ある作曲家の生涯 カレル・チャペック最後の作品』青土社 2016

脚注[編集]

  1. ^ 『著作権台帳』
  2. ^ a b c d e 日外アソシエーツ現代人物情報より
  3. ^ 「翻訳家の部屋 自己紹介をかねて」の最下段の写真。尾崎秀実(ゾルゲ事件で処刑 - 実は筆者の戸籍上の義兄)愛用のサングラスをかけた筆者」
  4. ^ 峯島正行『荒野も歩めば径になる ロマンの猟人・尾崎秀樹の世界』実業之日本社 P.359

外部リンク[編集]