最終防護射撃
最終防護射撃(さいしゅうぼうごしゃげき、Final protective fire)とは歩兵部隊が防御において敵の突撃を破砕するための戦法である。 名前の最終が意味するように防御の最終手段であり、この戦法をもってしても敵の突撃が破砕できなかった場合は最後の手段として白兵戦が行われる。 陸上自衛隊においては、突撃破砕射撃 と称している。
最終防護射撃の要点は狙って撃つのではなく、敵を発見したら、あるいはその場所に敵の気配がしたら、徹底的に大量の機関銃弾と迫撃砲を撃ち込んでその場所にいるであろう敵兵が確実に死亡するだけの火力を投入することで確率論的に敵を殺傷することを目標としている。 この戦法を発動する要請権は前線の中隊長にあり、大隊長の承認によって発動される。 この要請は他のどの戦法よりも高い優先順位を持っている。 この戦法は第二次世界大戦においては日本軍のバンザイ突撃を破砕し、ベトナム戦争でも威力を発揮した。
第二次世界大戦では以下のような射程の短い軽火器が中心に使用された。
- M3 37mm砲:キャニスター弾を使用して大型ショットガンとして使用
- ブローニングM2重機関銃
- ブローニングM1919重機関銃
- 60mm迫撃砲M2(en)
- 81mm迫撃砲M1(en)
出典
- ガダルカナル島戦の核心を探る 勝股治郎著 ISBN 978-4938893040
- 歴史群像 2008年10月号