最所フミ
最所フミ(さいしょ ふみ、1908年10月25日 - 1990年)は、日本の評論家。
来歴
大阪府出身。津田英学塾(現津田塾大学)卒、ミシガン大学、同大学院に学び、NHKで英語ニュースの仕事をする。1948年から1974年まで、JAPAN TIMES に映画評論を英文で執筆。加島祥造と同居したのち、鮎川信夫とともに住み、結婚するがこのことは秘密にされ、鮎川の没後に明らかにされた。『荒地』の詩人たちの間のゴッドマザーのような存在で、英語力に優れたという。
1980年に発行された『日英語表現辞典』は没後の2004年にちくま学芸文庫に入ったが長らく入手困難になっていた。2018年、ツイッターで本の評価が高まり、『英語類義語活用辞典』とともに復刊された[1]。
著書
- 『日本語にならない英語』研究社出版 1968
- 『英語にならない日本語』研究社出版 1971
- 『英語と日本語 発想と表現の比較』研究社出版 1975
- 『続・英語にならない日本語』研究社出版 1977
- 『英語類義語活用辞典』研究社出版 1979、ちくま学芸文庫 2003 *電子版あり
- 『日英語表現辞典』研究社出版 1980、ちくま学芸文庫 2004 *電子版あり
- 『英語の習得法』研究社出版 1981
- 『現代アメリカ語辞典』日本翻訳家養成センター 1983
- 『イラストレイティッドヤンキー・サラリーマン講座』グロビュー社 1984
- 『アメリカ英語を読む辞典』研究社出版 1986
翻訳
- ジェイムス・R.アルマン『白い塔』加島祥造共訳 新人社 1950
- ニナ・カサリン・ラン『新しい女性美 肉体的魅力とあなたのホルモン』改造社 1950
- ラルフ・G.マーティン『ネブラスカから来た男』加島祥造共訳 早川書房 1951
関連書籍
脚注
- ^ 永江朗 (2018年12月18日). “「引く」より「読む」のが楽しい 最所フミ「日英語表現辞典」”. 好書好日. 売れてる本. 朝日新聞社. 2021年10月4日閲覧。