恋人 (タロット)

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恋人(こいびと、The Lovers)は、タロット大アルカナに属するカードの1枚。カード番号は「6」。

カードの概要

アーサー・エドワード・ウェイトタロット図解における解説では「魅力・愛・美」を意味するとされる。また、カバラに於けるヘブライ文字の神秘的解釈と関連付けた解釈では、ヘブライ文字ザイン(ז)を介して西洋占星術上では「双児宮」と結び付けられ、生命の樹に於けるビナーとティファレトのセフィラを結合する経に関連付けられている。

絵の意味

マルセイユ版タロットの恋人

ウェイト版に描かれている人物は、旧約聖書アダムとイヴユダヤ教の聖典・タルムードのイブとリリス又は女神アプロディテイリオスの王子・パリスとも)がモチーフとされる。

マルセイユ版タロットに注目すると、2人の女性が1人の男性の両側に立ち、その頭上に天使らしき1匹(?)を確認できる。ウェイトが無駄を省いて均衡の取れた1組の男女を書き表したのに対し、こちらはより現実的な(人間的な)生臭い男女の関係を表していると言える。

向かって左側に位置する女性は(頭の被り物から見て)ある種の権力を持っているようであり、我が物顔で男性の肩に手を置いている。一方、向かって右側の女性は年も若く、アプローチも情熱的であろうことが男性の心臓に近い部分に当てられた手から窺い知ることができる。どことなく、頭上の天使とこの女性は協力関係にあるように見える。

中心の若者は明らかに優柔不断であると見て取れるが、それは2人の女性両方が彼にとって大切な何かであることを表している。具体的には、彼の頭は(彼自身から見て)右側(意識・理性)の威厳ある人物へと向けながら、残りの身体は(彼から見て)左側(本能・無意識)の金髪の人物へと向けられていることから、まるで万力に挟まれたかのように身動きすらままならないようである。

マルセイユ版の天使はクピド(またはエロス)、ウェイト版の天使はラファエルだと言われる。

正位置の意味
合一、恋愛・性愛、趣味への没頭、浮気、調和、選択、楽観、絆、試練の克服。
逆位置の意味
誘惑、不道徳、失恋、空回り、無視、集中力欠如、空虚、結婚生活の破綻。

外部リンク