小塔院
小塔院(しょうとういん)[1]は、奈良県奈良市西新屋町45にある真言律宗の寺院。
沿革
いま奈良町といわれているあたりに、718年(養老2年)、飛鳥の法興寺が平城京に元興寺として移されたことに始まる。当時の元興寺の伽藍の跡地として現在残っているのは、元興寺極楽坊と元興寺塔跡および小塔院跡の三カ所のみである。法相(ほっそう)の有名な学僧である護命は小塔院僧正とよばれ、834年(承和元年)この小塔院[2]で亡くなった。現存の護命の供養のために創られた宝篋印塔は鎌倉時代後期のものとされる。また現在元興寺極楽坊にある国宝の五重の小塔は、かってこの小塔院に安置されていたとされる。元興寺小塔院跡として1965年(昭和40年)に国指定の史跡となっている。