味付け海苔

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味付け海苔(あじつけのり)は、板海苔の加工品であり、醤油砂糖を主に味付けした加工海苔。

板海苔は、切断前の大きなサイズ(全形、約21cm×19cm)で販売されているのに対して、8切り(5cm×10cm)や12切り(3.5cm×10cm)程度にカットされた小片が複数枚(5枚程度)セットになって包装された状態で販売されていることが多い。

味付け海苔は1869年に山本海苔店2代目山本德治郎明治天皇京都への行幸の際の土産として発明したものである。この献納された味付け海苔は「宮内省御用」と書かれた海苔箱に入れられる事となり、その後は昭和33年まで続く宮内庁御用達となった。また一般に向けて販売すると人気となり、全国に広がった。また、三代目は輸出を積極的に進めて、日本国外にも広がっていく。

加熱乾燥されており、パリパリとした食感であるが、口に入れると唾液などの水分により海苔と調味料が溶け出して口の中で味と香りが広がる。ただし、味付けに用いられている調味料により、調味されていない製品と比較して吸湿性があり、パリパリとした食感を楽しみたい場合には、食べる直前に開封する。また、開封後しばらくすると、湿気を吸って溶け出した調味料により海苔同士が貼り付く、取り上げる際に調味料が手に付いたり扱いにくくなるだけではなく、風味が悪くなる。

かつては、大森界隈でも味付け海苔が研究されていたが[注釈 1]、山本海苔店の味付け海苔が人気となってからは、各地で同様の味付け海苔が生産販売されるようになった。

注釈

  1. ^ 大森ふるさとの浜辺公園内の大森海苔ふるさと館で見学が可能

関連項目