危急種

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Luckas-bot (会話 | 投稿記録) による 2012年3月20日 (火) 15:19個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (r2.7.1) (ロボットによる 追加: jv:Spesies jroning kahanan mutawatiri)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

危急種(ききゅうしゅ、Vulnerable species)は、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリスト絶滅の危険性が高いと判断された種のことを指す。IUCNでは、「野生絶滅の高い危険性」がある種を危急種と定義している[1]。危急種は、環境の悪化などちょっとした状況の変化によって、容易に絶滅危惧種にカテゴライズされる恐れがある。

種の保全状況危急になる主な理由は、生息地の破壊や消失などである。生息状況をモニタリングされている危急種もおり、常に絶滅の危機に晒されている。

基準

IUCNでは、ある種が以下の5つの条件の内1つでも満たしていれば、危急種に分類する[2]

  • 3世代以内、あるいは10年以内での個体数減少率が30%以上。
  • 生息域、分布域が250km2以下、あるいは10000km2以下(種の特長によって異なる)。
  • 減り続けた個体数が10000個体以下、あるいは10年(または3世代)で10%以上個体数が減り続けた。
  • 個体数が1000個体以下。
  • 100年後に絶滅している可能性が10%。

日本環境省が定めたレッドデータブックには、IUCNの危急に相当するカテゴリーとして、絶滅危惧II類が定められている。ただし、種を絶滅危惧II類に選定する基準は、IUCNの危急カテゴリと全く同じではない。

IUCNのレッドリストで危急種に挙げられている種には、次のような種がある。

関連項目

脚注

  1. ^ 矢原、川窪 (2002) p.47
  2. ^ 矢原、川窪 (2002) p.48

参考文献