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ワイルド・ギースII

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ワイルド・ギースII
Wild Geese II
監督 ピーター・R・ハント
脚本 レジナルド・ローズ
原作 ダニエル・カーニー英語版
The Square Circle
製作 ユアン・ロイド
製作総指揮 クリス・クリサフィス
出演者 スコット・グレン
バーバラ・カレラ
エドワード・フォックス
ローレンス・オリヴィエ
音楽 ロイ・バッド
撮影 マイケル・リード英語版
編集 キース・パーマー英語版
製作会社 ソーンEMI英語版
配給 イギリスの旗 ソーンEMI
公開 イギリスの旗 1985年5月24日
日本の旗 劇場未公開
上映時間 124分
製作国 イギリスの旗 イギリス
言語 英語
製作費 £11,000,000[1]
前作 ワイルド・ギース
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ワイルド・ギースII』(原題:Wild Geese II)は、1985年制作のイギリスアクション映画。『ワイルド・ギース』の続編。日本では劇場未公開。

あらすじ

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1982年ロンドン。アメリカ人の傭兵ジョン・ハダッドはキャシーという女から、ナチス戦犯で現在もシュパンダウ刑務所に収監されている元・副総統ルドルフ・ヘスの救出を依頼される。

ベルリンにやってきたジョンは、ストリープリングという謎の人物に拉致されそうになるが、辛くも逃れた。

ジョンは前作で活躍したアレン・フォークナーの弟アレックス・フォークナーと合流、イギリス軍のヘンリー大佐もヘスの救出に力を貸そうと申し出る。

そんな中、キャシーがストリープリングに拉致されてしまう。ジョンたちはキャシーとヘス両方の救出作戦を実行に移す。

キャスト

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製作

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1984年4月にリチャード・バートンスコット・グレンの続編への出演が発表された[2]ロジャー・ムーアにも引き続き出演依頼がきたが、彼は続編の脚本を気に入らず辞退している[3]ルイス・コリンズ英語版ユアン・ロイドとの契約でハドッド役として出演する予定だったが[4]、その後アメリカ人俳優のグレンに配役が変わったと主張している。

バートンは『ワイルド・ギースII』の完成後は「少なくとも半年間は映画に出演しない」と語っていたが[5]、撮影を1週間後に控えた1984年8月にジュネーヴの自宅で死去した。彼の元を訪れていたロイドは「彼は日焼けして健康そうで、スイスでの休暇の後、撮影に向けた健康診断に合格したばかりだった」と語っている[6]。バートンの死去により、彼の代わりにエドワード・フォックスがアレン・フォークナー(バートン)の弟アレックス・フォークナー役として起用された[7]

ルドルフ・ヘスを演じたローレンス・オリヴィエは当時77歳で、撮影中に体調を崩したため看護師が同伴した[8]。また、彼は記憶力にも問題を抱えており、フォックスはオリヴィエが一度の長台詞を言うのに何時間もかけていたと語っている。イングリッド・ピット英語版はオリヴィエとの共演シーンはなかったが、撮影中に彼と食事した時の印象について「この時はとても年老いて弱っていたが、とても凛々しかった」と語っている[9]。ヘスの息子ヴォルフ=リュディガー・ヘスドイツ語版はオリヴィエが演じた父の描写について「驚くほど正確なものだった」と語っている[10]

脚注

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  1. ^ Andrew Yule, Hollywood a Go-Go: The True Story of the Cannon Film Empire, Sphere Books, 1987 p137
  2. ^ DIRECTOR WILL BUCK THE ODDS WITH FILM ABOUT GAMBLING Ryan, Desmond. Philadelphia Inquirer1 Apr 1984: I.2.
  3. ^ p.286 Moore, Sir Roger My Word Is My Bond: A Memoir It Books (8 December 2009)
  4. ^ Euen Lloyd Interview Cinema Retro #1
  5. ^ BRIEFLY Drinking days over, says Burton The Globe and Mail; Toronto, Ont. [Toronto, Ont]11 June 1984: M.9.
  6. ^ RICHARD BURTON DIES OF STROKE Philadelphia Daily News 6 Aug 1984: 3.
  7. ^ Olivier as Hess is free of flaws Chicago Tribune 8 Nov 1984: e7C.
  8. ^ Olivier Terry Coleman, Bloomsbury, 2005, p.477
  9. ^ Wild Geese II, Ingrid Pitt.net (Accessed = 3 April 2012)
  10. ^ Laurence Olivier: A Biography Donald Spoto, Cooper Square Press, 1991, p.405

外部リンク

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