ロマンチックウォリアー (競走馬)
ロマンチックウォリアー | |||||||||||||||
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欧字表記 | Romantic Warrior[1] | ||||||||||||||
香港表記 | 浪漫勇士[2] | ||||||||||||||
品種 | サラブレッド[3] | ||||||||||||||
性別 | 騸[1] | ||||||||||||||
毛色 | 鹿毛[3] | ||||||||||||||
生誕 | 2018年3月18日(6歳)[3] | ||||||||||||||
父 | Acclamation[1] | ||||||||||||||
母 | Folk Melody[1] | ||||||||||||||
母の父 | Street Cry[1] | ||||||||||||||
生国 | アイルランド[1] | ||||||||||||||
生産者 | Corduff Stud & T J Rooney[4] | ||||||||||||||
馬主 | 劉栢輝[2] | ||||||||||||||
調教師 | 沈集成( 香港)[2] | ||||||||||||||
競走成績 | |||||||||||||||
生涯成績 | 9戦8勝 | ||||||||||||||
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ロマンチックウォリアー(英: Romantic Warrior、香:浪漫勇士、2018年3月18日 - )は、アイルランド生産、香港調教の競走馬である。主な勝ち鞍は、2022年香港4歳二冠(香港クラシックマイル、香港ダービー)、クイーンエリザベス2世カップ。2021/22年シーズン香港最優秀中距離馬、最優秀4歳馬。
競走馬時代
デビュ―前
2018年3月18日、アイルランドのコーダフスタッドによって生産される[4]。その後2019年、タタソールズ社10月1歳セール・ブック1に上場され、香港ジョッキークラブでヨーロッパの競走馬の購買を担当するマイケル・キネーンによって30万ギニーの価格で落札された[5]。次いで2021年6月27日の香港インターナショナルセールに上場され、馬主のピーター・ラウ・パク・ファイ[注 1]によって同日で2番目に高い落札額となる480万香港ドルで購買される[9]。そして、ピーター・ラウに対してこの購買を推薦した調教師ダニー・シャムのもとで本馬は手掛けられることとなった[10][11]。
2021/22年シーズン
香港のインターナショナルセールグリフィン(ISG)としてハンデキャップ52を与えられたロマンチックウォリアーは、2021年10月20日、ハッピーバレー競馬場のハンデキャップ競走でデビュー[12]。ジョアン・モレイラを鞍上に迎え、57.0キログラムの斤量を負って優勝し、初勝利を収めた[12]。その後も、それぞれ60.5キログラム、55.5キログラム、59.0キログラムの斤量を負って3連勝し、2022年1月16日までにハンデ戦の4戦4勝を達成[12]。ハンデキャップは85まで上昇し、本馬はその過程でISGボーナスを獲得した[13][12]。
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[2022年香港クラシックマイル 香港ジョッキークラブ] |
続いてエントリーした「香港4歳三冠シリーズ」の初戦となる2022年1月30日施行の香港クラシックマイル(芝1600メートル)では、これまでロマンチックウォリアーの4連勝の手綱を取ったモレイラが別の有力馬マスターディライトに騎乗することになったため、代わって本馬の鞍上にはK・ティータン騎手が内定した[14]。3番人気の支持を受けた競走では、1番人気のパッキングヴィクトリーを目標とするかたちで道中6番手辺りを進み、最後の直線では逃げ粘った2番人気のカリフォルニアスパングルを1/2馬身差し切って優勝[15]。デビューから無敗の5連勝で一冠を制した[15]
三冠の第2戦となる2月27日施行の香港クラシックカップ(芝1800メートル)では、単勝1.9倍の1番人気カリフォルニアスパングルに次いで3.6倍の2番人気という支持を受けた[16][17]。競走では中団に控えて追走するも、迎えた直線では伸びを欠き、逃げ切ったカリフォルニアスパングルの4着に敗れた[16]。これによって、本馬は初めての敗北を喫した[16]。
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[2022年香港ダービー 香港ジョッキークラブ] |
3月20日、三冠の最終戦となる香港ダービー(芝2000メートル)に出走[18]。カリフォルニアスパングルが単勝2.4倍で1番人気、本馬が3.7倍で2番人気となった[19]。競走では、カリフォルニアスパングルが逃げて本馬が中団に構える展開となった[18]。直線でもカリフォルニアスパングルが粘ったが、最後は外から追い上げたロマンチックウォリアーがアタマ差で同馬を競り落として優勝した[18]。本馬はクラシックカップ4着から巻き返してダービーを制し、4歳三冠競走のうち2競走を勝利する結果となった[18]。シャム調教師は香港ダービー初勝利、また、香港インターナショナルセール出身馬の同競走勝利も史上初であった[20]。
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[2022年クイーンエリザベス2世カップ 香港ジョッキークラブ] |
4歳二冠を達成したロマンチックウォリアーは、4月25日施行のクイーンエリザベス2世カップ(G1、芝2000メートル)で重賞初挑戦することになった[21]。オッズは、本馬が単勝1.8倍の1番人気、これに対して同年2月の香港ゴールドカップでゴールデンシックスティを下したロシアンエンペラーが2.9倍で2番人気となった[22][23]。なお、香港における新型コロナウイルス感染拡大の第5波の影響で、この開催は日本調教馬を招待することなく地元馬のみによって行われることとなった[24]。競走では、好発を決めると徐々に位置取りを下げて中団に待機[21]。残り200メートル頃になると外側から先団を交わし、最後はトゥールビヨンダイヤモンドに2馬身差を付けて優勝した[21]。香港ダービーとクイーンエリザベス2世カップの連勝は、 2005年のヴェンジェンスオブレイン、2011年のアンビシャスドラゴン、2014年のデザインズオンローム、2016年のワーザーに続く史上5例目のことであった[21][25]。また、勝ち時計の2分0秒13は、2021/22年シーズンでのシャティン競馬場芝2000メートルにおける最速タイムになる[25]。
7月15日に発表された2021/22年シーズンの香港年間表彰では、主要部門のなかで最優秀中距離馬および最優秀4歳馬を受賞した[26]。また、本馬のハンデキャップは、このシーズン内の半年間のみで70上昇し、122を記録[27]。これによって本馬はシーズンの最高出世馬にも選出された[25]。このハンデキャップは、同シーズンではゴールデンシックスティ(131)、ワイクク(123)、ウェリントン(123)に続く4位タイの評価であった[28]。
2022/23年シーズン
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[2022年ジョッキークラブカップ 香港ジョッキークラブ] |
2022/23年シーズンのロマンチックウォリアーは、当初10月16日施行のマイル戦シャティントロフィー(G2、芝1600メートル)で復帰する予定であったが、軽度の怪我でこれを回避した[27]。主戦騎手のティータンが病気療養中のため、鞍上には新たにJ・マクドナルド騎手が配され、改めて今季初戦として11月20日施行のジョッキークラブカップ(G2、芝2000メートル)へと向かう運びとなった[27]。ジョッキークラブカップでは、本馬とロシアンエンペラーの2頭が他馬より5ポンド重い斤量で出走、オッズは本馬が2.2倍で1番人気となった[29][30]。競走では、やや馬群が縦に広がったなかで4番手を追走[29]。直線の残り200メートルで先頭に立ち、内から追い上げたトゥールビヨンダイヤモンドを1馬身1/4差退けて優勝した[29]。勝ち時計の1分59秒23は、非香港調教馬を除いたシャティン競馬場芝2000メートルにおける最速タイムであった[31][32]。
競走成績
以下の内容は、香港ジョッキークラブ[12]、JRA-VAN ver.World[33]による。
出走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 頭数 | オッズ(人気) | 着順 | 騎手 | 斤量 | 距離(馬場) | タイム | 着差 | 1着(2着)馬 |
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2021.10.20 | ハッピーバレー | ハンデ戦 | C4 | 12 | 3.7(2人) | 1着 | J.モレイラ | 57.0 | 芝1200m(良) | 1:09.48 | -0.23 | (A Smile Like Yours) |
11.24 | ハッピーバレー | ハンデ戦 | C4 | 11 | 1.4(1人) | 1着 | J.モレイラ | 60.5 | 芝1200m(良) | 1:09.41 | -0.15 | (Melbourne Hall) |
12.18 | 沙田 | ハンデ戦 | C3 | 12 | 2.4(1人) | 1着 | J.モレイラ | 55.5 | 芝1200m(良) | 1:09.00 | -0.26 | (Armour Eagle) |
2022.1.16 | 沙田 | ハンデ戦 | C3 | 13 | 1.9(1人) | 1着 | J.モレイラ | 59.0 | 芝1400m(良) | 1:21.39 | -0.22 | (Lucky With You) |
1.30 | 沙田 | 香港クラシックマイル | L | 14 | 4.9(3人) | 1着 | K.ティータン | 57.0 | 芝1600m(良) | 1:33.80 | -0.09 | (California Spangle) |
2.27 | 沙田 | 香港クラシックカップ | L | 14 | 3.6(2人) | 4着 | K.ティータン | 57.0 | 芝1800m(良) | 1:47.38 | 0.40 | California Spangle |
3.20 | 沙田 | 香港ダービー | L | 14 | 3.7(2人) | 1着 | K.ティータン | 57.0 | 芝2000m(良) | 2:00.23 | -0.04 | (California Spangle) |
4.24 | 沙田 | クイーンエリザベス2世C | G1 | 10 | 1.8(1人) | 1着 | K.ティータン | 57.0 | 芝2000m(良) | 2:00.13 | -0.32 | (Tourbillon Diamond) |
11.20 | 沙田 | ジョッキークラブC | G2 | 9 | 2.2(1人) | 1着 | J.マクドナルド | 58.0 | 芝2000m(良) | 1:59.23 | -0.21 | (Tourbillon Diamond) |
血統表
ロマンチックウォリアーの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父 Acclamation 鹿毛 1999 |
父の父 Royal Applause鹿毛 1993 |
*ワージブ | *トライマイベスト | |
Coryana | ||||
Flying Melody | Auction Ring | |||
Whispering Star | ||||
父の母 Princess Athena鹿毛 1985 |
Ahonoora | Lorenzaccio | ||
Helen Nichols | ||||
Shopping Wise | *フロリバンダ | |||
Sea Melody | ||||
母 Folk Melody 鹿毛 2011 |
Street Cry 黒鹿毛 1998 |
Machiavellian | Mr. Prospector | |
Coup De Folie | ||||
Helen Street | Troy | |||
Waterway | ||||
母の母 Folk Opera栗毛 2004 |
Singspiel | In The Wings | ||
Glorious Song | ||||
Skiphall | Halling | |||
Minskip | ||||
母系(F-No.) | (FN:10-a) | [§ 2] | ||
5代内の近親交配 | Halo 5×5=6.25% | [§ 3] | ||
出典 |
脚注
注釈
- ^ ホームセンター「日本城」の創業者[6]。これまでには、1050万香港ドルという高額で落札されたが2017年に事故死したハウスホルドキング(香:家品皇者)[7]などを所有[6]。2017年頃、家庭用品に関する日常業務から引退したことを機に、「家品」の冠名を廃し、ロマンチックチーフ(香:浪漫鐵人)[8]といった命名を行うようになったという[6]。
出典
- ^ a b c d e f “ROMANTIC WARRIOR (E486)”. racing.hkjc.com. 2022年11月22日閲覧。
- ^ a b c “浪漫勇士 (E486)”. racing.hkjc.com. 2022年11月22日閲覧。
- ^ a b c “Romantic Warrior(IRE)|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2022年11月22日閲覧。
- ^ a b “Romantic Warrior | Race Record & Form | Racing Post”. www.racingpost.com. 2022年11月22日閲覧。
- ^ Morgan, David. “Romantic Warrior the new pin-up for Hong Kong’s unique and not quite pinhook auction” (英語). asianracingreport.com. 2022年11月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月22日閲覧。
- ^ a b c “【日本城老闆】1050萬愛駒死亡total loss!「我人生一不信命,二不信保險」” (中国語). 贏馬廣場. 2022年11月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月23日閲覧。
- ^ “HOUSEHOLD KING (A321) (Deregistered)”. racing.hkjc.com. 2022年11月23日閲覧。
- ^ “ROMANTIC CHEF (B368) (Retired)”. racing.hkjc.com. 2022年11月23日閲覧。
- ^ “Sebring gelding tops Hong Kong International Sale - Hong Kong International Sale 2021 - The Hong Kong Jockey Club” (英語). 2022年11月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月22日閲覧。
- ^ “2021 Hong Kong International Sale – Nomination of Trainers – Racing News – The Hong Kong Jockey Club”. 2022年11月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月22日閲覧。
- ^ “ロマンティックウォリアー、香港ダービーを制覇(香港)[その他]”. 公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル. 2022年11月22日閲覧。
- ^ a b c d e “ROMANTIC WARRIOR - Horses - Horse Racing - The Hong Kong Jockey Club”. racing.hkjc.com. 2022年11月22日閲覧。
- ^ “Past ISG Bonus Recipients - Hong Kong International Sale 2021 - The Hong Kong Jockey Club” (英語). 2022年11月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月22日閲覧。
- ^ “モレイラ騎手、香港クラシックマイルの騎乗馬にマスターディライトを選択”. JRA-VAN ver.World. 2022年11月22日閲覧。
- ^ a b “香港4歳三冠、初戦のクラシックマイルはロマンチックウォリアーが無敗で戴冠”. JRA-VAN ver.World. 2022年11月22日閲覧。
- ^ a b c “香港クラシックカップ、カリフォルニアスパングルが逃げ切り”. JRA-VAN ver.World. 2022年11月22日閲覧。
- ^ “香港クラシックカップ(L) 2022/2/27(日) | 日程・結果”. JRA-VAN ver.World. 2022年11月22日閲覧。
- ^ a b c d “ロマンチックウォリアーが二冠達成、香港ダービーを競り勝つ”. JRA-VAN ver.World. 2022年11月22日閲覧。
- ^ “香港ダービー(L) 2022/3/20(日) | 日程・結果”. JRA-VAN ver.World. 2022年11月22日閲覧。
- ^ Clarke, Ross. “Shum celebrates maiden Derby success as Warrior guns down California Spangle”. South China Morning Post. 2022年11月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月22日閲覧。
- ^ a b c d “香港ダービー馬ロマンチックウォリアー、クイーンエリザベス2世Cも勝利”. JRA-VAN ver.World. 2022年11月22日閲覧。
- ^ “香港G1クイーンエリザベス2世C、ロシアンエンペラーは5番枠”. JRA-VAN ver.World. 2022年11月22日閲覧。
- ^ “クイーンエリザベス2世カップ(G1) 2022/4/24(日) | 日程・結果”. JRA-VAN ver.World. 2022年11月22日閲覧。
- ^ “4・24香港チャンピオンズデーに日本馬遠征できず コロナ禍でCEO苦渋の決断”. JRA-VAN ver.World. 2022年11月22日閲覧。
- ^ a b c “media-guide-2022-23”. 2022年11月22日閲覧。
- ^ “ゴールデンシックスティが2季連続の香港年度代表馬、パートン騎手はリーディング奪還”. JRA-VAN ver.World. 2022年11月22日閲覧。
- ^ a b c “一頓挫のロマンチックウォリアー、シャム師は今季初戦のジョッキークラブCへ慎重”. JRA-VAN ver.World. 2022年11月22日閲覧。
- ^ “馬匹評分表(截至二○二二年八月二日)”. 2022年8月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月22日閲覧。
- ^ a b c “香港G2ジョッキークラブカップ、ロマンチックウォリアーが快勝”. JRA-VAN ver.World. 2022年11月22日閲覧。
- ^ “THE BOCHK JOCKEY CLUB CUP”. racing.hkjc.com. 2022年11月22日閲覧。
- ^ “Course Information - Reference Information - Horse Racing”. racing.hkjc.com. 2022年11月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月22日閲覧。
- ^ “Romantic Warrior’s triumphant G2 BOCHK Jockey Club Cup return – Racing News – The Hong Kong Jockey Club”. 2022年11月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月22日閲覧。
- ^ “ロマンチックウォリアー(Romantic Warrior) | 競馬データベース”. JRA-VAN ver.World. 2022年11月22日閲覧。
- ^ a b c “血統情報:5代血統表|Romantic Warrior(IRE)|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2022年11月22日閲覧。
外部リンク
- 競走馬成績と情報 netkeiba、JBISサーチ、Racing Post、香港ジョッキークラブ