マジェスティック級戦艦
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マジェスティック級戦艦 | |
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![]() 「マース(HMS Mars)」 | |
艦級概観 | |
艦種 | 戦艦 |
艦名 | |
前級 | ロイヤル・サブリン級戦艦 |
次級 | カノーパス級戦艦 |
性能諸元 | |
排水量 | 常備:14,900トン 満載:15,900トン |
全長 | 128.3m |
全幅 | 22.9m |
吃水 | 8.2m |
機関 | 円缶8基 レシプロ2基2軸 12,000馬力 |
最大速力 | 17ノット |
航続距離 | 10ノットで7,000浬 |
乗員 | 672名 |
兵装 | 連装305mm砲×2 152mm砲×12 12ポンド砲×16 457mm魚雷発射管×5 |
装甲 | 水線229mm 甲板102mm 砲塔254mm 司令塔356mm |
マジェスティック級戦艦 (マジェスティックきゅうせんかん、Majestic class battleship) は、イギリス海軍の前弩級戦艦の艦級。大日本帝国海軍の敷島型戦艦は本艦級を手本としている。同型艦9隻が1895年から1898年にかけて就役した。
概要
ハーヴェイ・ニッケル鋼の採用によって舷側装甲の厚さを前級のロイヤル・サブリン級の半分とすることができ、その分カバー範囲を中甲板の高さまで拡大した。また、露砲塔だった主砲にも装甲シールドを装備した。攻撃力の面でも、主砲を新たな35口径30.5cm砲として、ロイヤル・サブリン級の30口径34.3cm砲よりも貫通力を2割向上させた。その他、初めて石炭と重油の両方を燃料とする混焼缶を採用した。いわゆる近代戦艦の嚆矢とされるのはロイヤル・サブリン級であるが、露砲塔形式などの問題を抱えていた。よって本級はいわゆる前弩級艦の基本形を確立したクラスであるとされる。
外見上では、イギリス戦艦として並列した煙突を装備した最後のクラスでもある。本級の次のカノーパス級以降は、煙突はすべて中心線上に置かれるようになった。
戦歴
本艦級の戦艦は1906年のドレッドノートの登場ですべて旧式化したが、輸送艦や砕氷艦、警備艦などとして全艦第一次世界大戦に参加し、1915年にUボートによって撃沈されたマジェスティックを除き艦歴を全うした。生き残った艦もすべて1920年前後にスクラップにされた。イギリス戦艦で同型全艦が第一次世界大戦に参加したクラスとしては最古参である。
同型艦
- マジェスティック Majestic(1895):形容詞「堂々とした」
- マグニフィセント Magnificent(1895):形容詞「壮大な」
- ハンニバル Hannibal(1898):古代カルタゴの将軍
- プリンス・ジョージ Prince George(1896):のちの国王ジョージ5世(就役当時のヴィクトリア女王の孫)
- ヴィクトリアス Victorious(1896):形容詞「勝ち誇った」
- ジュピター Jupiter(1897):木星
- マース Mars(1897):火星
- シーザー Caesar(1898):古代ローマの英雄
- イラストリアス Illustrious(1898):形容詞「輝かしい」
参考図書
- 「世界の艦船増刊第30集 イギリス戦艦史」(海人社)