ポイ (料理)
ポイ(poi)は、タロイモの球茎から作るポリネシアの主食を意味するハワイの言葉である。ポイは、焼くか蒸すかした球茎を粘りが出るまで潰して作る。潰す時と食べる直前に、好みの粘度になるまで水を加える。
サモアのポイは熟したバナナとココナッツクリームから作るデザート、タヒチのポイはバナナやパパイア、マンゴーから作るプリンのようなデザートであり、ともに異なるものである。
歴史と文化
ポイを入れるボールは、とても大切なもので、日常生活の神聖な部分と考えられ、ポイのボールがカバーをかけずに食卓に置かれている時には、ハワイの人々の祖先の魂が宿っているとされた。これは、ハワイ人がタロイモをハワイ人の祖先と見なしているからである[1]。このため、家族間の争いはすぐに終わった[2]。
ペストや労働力の不足による近年のタロイモの生産量の不足によって、ハワイでのポイが貴重になり、値段も高騰している。同時に、ポイの生産法の高度化により、ポイは日持ちするようになり、その味は甘くなった。しかし、そのようなポイは特に高値で売られ、保存には冷蔵庫が必要である。
食料
ポイはペーストのような食感で、繊細な香りである。香りは、ポイが作られるとはっきりと変化する。新鮮なポイは甘く、そのままで食べられる。作ってから数日経つと甘さがなくなり、わずかに酸っぱくなる。このため、ミルクや砂糖と混ぜて食べるのを好む人もいる。この発酵の速度はポイの中の細菌の量に依存する。酸化の速度を遅らせるために、ポイは台所の戸棚などの低温で暗いところに保存される。ポイを冷蔵庫で保存する場合は、すぐに袋からボールに移して表面に水を張る必要がある。
酸っぱくなったポイもロミロミサーモン等と合わせて食べたり、料理の材料に使うことができる。酸化は冷凍や脱水によって防ぐことができるが、ポイの味は薄くなってしまう。冷凍ポイの解凍は、表面に水を張って電子レンジで加熱すると良い。
その他の利用
ポイは栄養価が高いため、牛乳アレルギーの赤ちゃんのためのミルクの代用品として用いることができる。また、食物アレルギーを持つ赤ちゃんのためのベビーフードにもなる。