ホッジ・アラケロフ理論

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楕円曲線ホッジ・アラケロフ理論は、アラケロフ理論英語版(Arakelov theory)のフレームワークで考える p進ホッジ理論の楕円曲線についての類似理論である。ホッジ・アラケロフ理論は、 Mochizuki (1999) で導入された。

望月の主要な結果であるホッジ・アラケロフ理論の比較定理は、(大まかには)標数 0 の滑らかな楕円曲線の普遍拡大上の次数が d 未満の多項式の空間は、自然に d-捩れ点上の函数の d2-次元空間に(制限によって)同型となるという定理である。ド・ラームコホモロジー複素多様体特異コホモロジーや、p-進多様体のエタール・コホモロジーに関連付けるコホモロジー論の比較定理のアラケロフ理論の類似物である。

Mochizuki (1999) Mochizuki (2002a)で、彼は数論的小平・スペンサー写像やガウス・マーニン接続英語版(Gauss-Manin connection)が、ヴォイタ予想ABC予想などに重要なヒントを与えるのではないかと指摘している。

参考文献[編集]