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バラード第3番変イ長調 作品47は、フレデリック・ショパンが作曲したバラード全4曲中の第3作。
概要
1840年から1841年夏にかけて作曲され、1842年に出版された。献呈はポリーヌ・ドゥ・ノアイユ嬢。
本作では優雅で洗練された曲想が曲全体を支配しており、前作の第1番、第2番のような激しい曲想は見られない。当時のフランス社会の求める雰囲気が凝縮されている。[要出典]また、バラード全曲の中、唯一長調で締めくくっている(第2番ではヘ長調で始まるが、最終的にはイ短調で終わっている)。
この曲は第2番同様に、作曲家が愛読したポーランドの詩人アダム・ミツキェヴィチの詩にもとづいて作られたとされているが、曲がミツキェヴィチのどの詩に該当するかについては諸説ある[1]。ショパンが試みたのは、この文学ジャンルに固有の雰囲気、色調、表現の性格などを音楽世界に導入することであり、標題音楽のように曲と詩の間に具体的な関連性があるわけではない[2]。
構成
- 変イ長調、Allegretto
- ソナタ形式に若干の変更を加えた構造。冒頭は下降半音階と上昇全音階の結合。特徴的な付点リズムは、第2主題でも活かされている。ハ長調・ヘ短調・変イ長調と転調したのち、中間部では嬰ハ短調の低音の上に第2主題が現れる。巧妙な転調を経て第1主題が高らかに再現され終結する。
脚注
- ^ 『バラードとロマンス』の中の「シフィテジャンカ」あるいは「シフィテシ」との関連性が指摘されるが、詩との関連性自体に否定的な見解もある。
- ^ バルバラ・スモレンスカ=ジェリンスカ『決定版・ショパンの生涯』より
外部リンク