ハンバ・カール!

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ハンバ・カール!
ガトー・バルビエリスタジオ・アルバム
リリース
録音 1968年3月16日
Fanorama Studios、ミラノ
ジャンル フリー・ジャズ
レーベル Togetherness
MN 004
プロデュース Mario Nicclao
ガトー・バルビエリ アルバム 年表
イン・サーチ・オブ・ザ・ミステリー
(1967年)
ハンバ・カール!
(1968年)
第三世界
(1969年)
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『ハンバ・カール!』 (Hamba Khale!) は、アルゼンチン人ジャズ作曲家兼サクソフォーン奏者ガトー・バルビエリと南アフリカ人作曲家兼ピアノ奏者ダラー・ブランドのデュオ・アルバムである。1968年ミラノでの演奏を収録し、同年にイタリアのTogethernessレーベルからリリースされた。後年、1974年にFreedomレーベルから『コンフルーエンス (Confluence)』という別タイトルで再発された。[1] アルバム・タイトルはブランドの自作曲から採られているが、南アフリカの挨拶表現の一つである。

評価[編集]

ブランドは1965年にニューヨークに移住し、デューク・エリントン・オーケストラにスポット参加するなどしていた。同時にジョン・コルトレーンオーネット・コールマンドン・チェリーといったジャズ・アバンギャルド人脈と交流を持った。[2] この1968年のセッションもその流れの中で実現したもので、タイトル曲のような讃美歌調のナンバーこそあるものの、基本的にはフリー・ジャズ色の強い作品である。

本作以降[編集]

興味深いのは、ブランドとバルビエリが本作以降に示したルーツ回帰の動きである。ブランドはこの数か月後に故郷のケープタウンに戻り、スピリチュアルなハーモニーを追究することとなる。その成果が翌年のアルバム『African Sketchbook』(Enja)や『African Piano』(Spectator)に現れた。一方のバルビエリは、ジャズ・コンポーザーズ・オーケストラ人脈のセッションに客演しつつも、翌年には南米音楽への回帰を示す意欲作『第三世界』(Flying Dutchman)を発表している。

収録曲[編集]

  1. "The Aloe and Wildrose" (Adam Small) - 14:20
  2. "Hamba Khale!" (Dollar Brand) - 2:05
  3. "To Elsa / 81st Street" (Gato Barbieri) - 15:05

パーソネル[編集]

参考文献[編集]

  1. ^ discogs.com 2016年6月19日閲覧。
  2. ^ Abdullah Ibrahim biography 2016年6月19日閲覧