トンガリサカタザメ

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トンガリサカタザメ
保全状況評価
CRITICALLY ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
: 軟骨魚綱 Chondrichthyes
: Rhinopristiformes
: シノノメサカタザメ科 Rhinidae
: トンガリサカタザメ属 Rhynchobatus
: トンガリサカタザメ R. australiae
学名
Rhynchobatus australiae
(Whitley, 1939)[1]
和名
トンガリサカタザメ[1]

トンガリサカタザメ Rhynchobatus australiae は、軟骨魚綱Rhinopristiformes目シノノメサカタザメ科トンガリサカタザメ属に分類されるエイ。

分布

2020年のモノノケトンガリサカタザメRhynchobatus mononokeの新種記載、および2021年に発表された標本の調査では敦賀産の標本で本種と同定されるものはあったものの日本本土産の標本は主にモノノケトンガリサカタザメであることが判明している[1]。そのため敦賀産の標本を除く国内での確実な記録は大隅半島東岸・奄美諸島沖縄島八重山列島東シナ海に限られ、本種は日本では主に南西諸島に分布していることが示唆されている(敦賀産の標本となった個体は暖流にのって北上したと考えられている)[1]

形態

吻は細く、後部でわずかにくびれる[1]。背鰭の先端はとがる[1]。吻の腹面には暗色斑がない[1]。肩に眼よりもやや小型の黒色斑が1個あり、その周囲に複数の白色の斑点が入る[1]。肩の黒色斑の斜め前方に、3個の白色の斑点が等間隔に入る[1]。胸鰭や腹鰭の外縁・尾に、白い斑点が入る[1]

分類

以前はR. djiddensisR. laevisを指す和名が、トンガリサカタザメとされることもあった[1]。これらは分類の変更に伴い、R. djiddensisはインド洋西部、R. laevisはインド洋北部にのみ分布する種とする説が提唱されている[1]

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l 飯野友香・前川隆則・本村浩之 「奄美大島からの初記録を含むトンガリサカタザメ(シノノメサカタザメ科)の国内における分布状況,および本種の標徴に関する再評価」『Ichthy, Natural History of Fishes of Japan』9巻、鹿児島大学総合研究博物館、2021年、6 - 10頁