ストームライダー

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ストームライダー』(StormRider)は、東京ディズニーシーにあるアトラクションおよびそのアトラクションに登場する飛行型気象観測ラボの名称。

2015年5月19日に、映画『ファインディング・ニモ』シリーズの世界を舞台とした新アトラクション導入に伴い、2016年5月16日を以って運営を終了する旨が発表された[1][2][3]

概要

ストームライダー
オープン日 2001年9月4日 (東京ディズニーシーと同時にオープン)
クローズ日 2016年5月16日(予定)
スポンサー JCB
所要時間 約14分(プレショー約8分30秒 メインショー約5分30秒)
定員 244名(1キャビン122名×2機)
利用制限 3歳以上、身長90cm以上
ファストパス ○(2002年3月21日以降)
シングルライダー 対象外

このアトラクションは、東京ディズニーランドの『スター・ツアーズ』と同じような、画面の映像に合わせてライドが動くことにより、実際に飛んでいるように見えるフライトシミュレーターを応用したシステムを使っている。『スター・ツアーズ』の映像は元になった映画『スター・ウォーズ』と同じようにコンピュータグラフィックス模型を使った映像だったが、『ストームライダー』は完全フルCG(一部実写)で作られている。また、フライトシミュレーターの技術が進歩したことにより、前『スター・ツアーズ』より『ストームライダー』のほうが映像と動きが精密にシンクロしており、臨場感が上がっている[誰によって?]

また、『スター・ツアーズ』では映像は前画面のみだが、『ストームライダー』では前画面に加え左右の小窓にも前画面と連動した映像が映し出されるようになった。また、映像だけではなく、水やスモークなどの特殊効果などが映像とシンクロさせており、より臨場感のある体験ができる。

『スター・ツアーズ』と異なる点は、一度に入場可能なゲストの数が多い(1機につき122名で2機同時運営をするので、1度に244名のゲストが搭乗できる)ため、回転率が高い[誰によって?]

東京ディズニーシーの開業時点ではファストパスの対象アトラクションではなかったが、2002年3月21日にファストパスの対象となった。

プレショー

このアトラクションではライドに乗る前に、建物中央にある「ミッションコントロールルーム」[4]という部屋でプレショーが行われる。ここではミッションの概要や、ミッション時に使用される「ストームディフューザー」というミサイルのようなストームを消滅させる装置をプレフライトクルー(研究員)が説明する。しかし、説明だけではその威力は解りづらいため、館内入口側に設置されたストームチューブ[5](円筒形の大型カプセル)の中で人工的に小さいストームを発生させて、そこへストームディフューザーを使って爆発を起こしたらどうなるか、というストーム消滅を再現した実験が披露される。実験とは言え、コントロールルーム内に響く爆発音は凄まじい。ちなみに、実際の爆発は 実験での爆発の百万倍位であるという説明もされる。

コントロールルーム内中央のステージに立つキャストは、レーダースクリーンとストームチューブを繋ぐステージを行き来するため、東京ディズニーリゾートのアトラクションでは初めてヘッドセット式のワイヤレスマイクを採用した。なお、ストーム消滅実験での爆発の瞬間は、必ず自身の耳を塞ぐことにしている。

コントロールルームの天井部には、ストームライダーの模型が飾られている。

ストーリー

接近中の巨大なストーム(日本で言う台風)を消し去るため、気象コントロールセンター(Center for Weather Control 略称:CWC)は対ストーム用の航空機、ストームライダー1号機・2号機を投入。開発したストームディフューザーを使ったストームを消滅させるミッションへ向かう。安全性の高い、簡単なミッションだと思われたが、落雷を受け1号機が離脱。ミッションは中止の連絡が入るが、2号機のパイロットであるキャプテン・デイビスは独断でミッションの続行を決意。見事にストームを消滅させたのもつかの間、暴風雨に見舞われ、終盤には爆破の影響でエンジンが完全にかからなくなり垂直落下、海へと墜落するも無事生還する。

登場人物
キャプテン・デイビス
ストームライダー2号機パイロット
キャプテン・スコット
ストームライダー1号機パイロット
総司令官
ベースから総指揮を行う。

航空機としてのストームライダー

CWCがストームを破壊する目的で開発した新型飛行型気象観測ラボ。

ストームの上部からに進入し、ストームディフューザーを発射するという運用が行われている。双発の水上機であり、胴体下左右にエンジンポッドとフロートがついている。このエンジンポッドはティルトジェットであり、短距離離着陸やストームの目の中への進入を行う事を可能としている。

機体形状は涙滴型の高翼機で、上部に直線翼の主翼を有する。テールブームを介し、上にV字の垂直尾翼と下向きのT字型尾翼を有している。コックピットは胴体前方下側にあり、コックピットの上部には乗客が乗るビューポートが位置している。ビューポートの窓はシールドで閉鎖する事も可能。ストームディフューザーは主翼の付け根部分に格納されている。また、機首にはピトー管が備えられている。ショー中に主翼が動くシーンは描かれていないが、東京ディズニーリゾート限定で発売されているストームライダーのトミカは、箱に収納するための可変後退翼を有している。

諸元
  • 全長:約39.50 m
  • 全幅:約45.80 m
  • 全高:約19.50 m
  • 装備:ストームディフューザー × 1
  • 乗員:123名 (観測デッキ122名+コックピット1名)
  • 運用者:CWC

トリビア

  • プレショーでの解説はキャストの肉声によるため日本語のみだが、プレショーエリアにある電光掲示板ではプレショーの展開に合わせて英語中国語が表示される。 また、キャストに声を掛ければ日本語字幕を表示してくれる。
  • ストームライダー搭乗開始時、今回のターゲットのストームの風速は70m、気圧は925hPa[6]と、非常に大型に発達してしまっている事がわかる。
  • 2016年中旬にアトラクション終了ということに反対の声があがっている。「ポートディスカバリーと各施設・アトラクションはストーリーで結びついている」といった設定を壊すとして、署名活動などを行うなど声をあげる者も多い。その一方その設定自体は非公式であり、広報担当者なども否定している[2]

脚注

  1. ^ 東京ディズニーシーに『ファインディング・ニモ』の新アトラクション!2017年春オープン”. シネマトゥデイ (2015年5月19日). 2015年5月20日閲覧。
  2. ^ a b ディズニーシー「ストームライダー」終了に反対の声 裏側にあった綿密なストーリー設計、オリエンタルランドの見解は”. ねとらぼ (2015年6月13日). 2016年2月23日閲覧。
  3. ^ 休止施設情報”. 東京ディズニーリゾート公式ホームページ. 2015年11月11日閲覧。
  4. ^ 東京ディズニーリゾートおまかせガイド 2012-2013 (講談社)[要ページ番号]
  5. ^ 東京ディズニーシー完全ガイド 2011-2012 (講談社)[要ページ番号]
  6. ^ 歴史上現実に発生した台風と比較した場合、ハリケーン・カトリーナに匹敵する規模(日本の場合は伊勢湾台風並み)。

参考文献

  • 東京ディズニーシー完全ガイド 2011-2012 (講談社) - ISBN 4062706644
  • 東京ディズニーリゾートおまかせガイド 2012-2013 (講談社) - ISBN 4062706733

外部リンク